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2009年9月 5日 (土)

一級建築士製図試験物語(受験会場まで)

 

2ヶ月の講義を受け、

将来の役にまったく立たないテクニックを詰め込まれ

平行定規も備えた私は満を持して受験会場である

神戸は流通科学大学のある

学園都市駅に降り立った。

 

 

去年の私とはレベルも装備も違う。

駅には同じ受験生がぞろぞろ歩いていく。

製図試験の受験生は例外なく製図道具を納めた

大きなかばんを提げているからすぐわかる。

そこにまた、受験予備校のバイトどもが待ち構えていて

何か配っている。

『来年の受講のご案内』とかだったら

笑えるのだが

 

 

そんなことをすれば数的に圧倒して、

気が立っている受験生に袋叩きにされる。

彼らが配っているのは、

予備校の名前の判子がべったりと押された、 

ボール紙でできた三角形の筒で

なにをするものかというと

製図版の下に敷くと角度がついて

描き易いですぞ、という

親切な代物である。

 

 

さらに、試験が終わった受験生が

学内や駅前に捨てて行ったら苦情が出るので

バイトの皆さんも

5時間半の試験のあいだどこぞで時間をつぶして

帰りにまた回収するという、 

大変な代物でもある。

 

そら、8回の講義に30万とるよな

というくらい、ああいう学校は

受験生の確保に金をかける。

 

ボール紙の筒を手渡したやつの何割かは

来年生徒になるのである。

 

恐るべき商魂。

 

 

 

 

 

 

しかし私は、

超一流店、東急ハンズで買い求めた、

超一流平行定規を携えているので

かようなものには目もくれぬ。

 

 

 

わたしの超一流平行定規は、

背中についている爪をぱちんぱちんと立てると

なんと2段階に角度の調整ができるという

まことに平凡な機能がついているので

そんなもの必要ないのである

 

 

 

 

製図試験は初めてらしい若造どもが

怪訝そうに三角の筒を眺め

バイトの皆さんが

『あ、これ製図版の下においてください。便利ですよ』

などといっているのを

『ふん。一年生はかわいいのう。』と呟きながら

颯爽と歩いていく。

 

 

しかし、製図試験を2回受けるやつと

初めての子と、

どちらが偉いかは

考えてはいけない。

 

 

 

そして、学科試験以来何度となく

訪れている流通科学大に入ると

迷うことなくローソンに入り

おにぎりとお茶を買い求める。

 

 

 

朝のうちに買わないと

すぐに売り切れるからだ。

 

まことに動きが間断なくスムーズで

無駄なスキルを手にしたなあ、と思うのだが

そういやあの試験以来

あの大学行ったことねえなと思うと

ちょっと切ない。

 

 

 

ちなみに流科大は設立の経緯から

学内にローソンがある、

当時は珍しい学校だったのだが

駅からの通りを見通せる位置にあるので

よほどてんぱっている受験生でなければ

迷うことはない、です。

さて、指定された受験会場は

これも何回も来た、階段状の大講堂だ。

 

この講堂に関しては

流科大の下手な留年生より

たくさん来ているような気がする。

 

 

席について道具などを並べ

周りを見渡すと

受験生は実にさまざまである。

 

 

 

受験資格を得るだけでも

いろんな経路があるし

私みたいに何回も落ちている人もいるので

年齢もさまざま。

 

 

 

建築、といっても間口が広いので

設計、現場、大学、役所、

いろんなところから来ていそうだ。

 

そして問題は座席だ。

満席なら1000人は入れるだろうという

大きな講堂なのだが

製図試験は携行品が多いし、

場所をとるので

4席おきくらいに座るようになっている。

 

さらに、座席の前後の間隔がないから

縦方向にまっすぐに並ぶと

前の人の背中や頭を三角定規でつついてしまう。

 

そこで、奇数列と偶数列では

千鳥に並ぶようになっている。

したがって階段状の教室では

前列の受験生の答案が丸見えである。

 

 

見るつもりがなくても、

見えてしまう。

 

そうして見えてしまった答案は

まったく参考にならないだけでなく

私を不合格の淵に追いやる危険なものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次号、いよいよクライマックス

『お願いだから笑わせないでくれ』

 

 

 

 

 

 

 

瞠目せよ!

 

 

 

 

 

いや、だから言い過ぎました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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