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2009年12月18日 (金)

狸の森裁判

『新宿区で通称「狸の森」とよばれる一画に

建設中であったマンションについて最高裁は

建築確認を取り消す東京高裁の判決を

支持した。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんの3行だが実はこのニュース、

大変である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『狸の森』とは何だ?と

よその人間はまず思うわけだが、

 

 

ここはかつて個人の邸宅で

したがって、開発の手が入ることなく

タヌキなども生息する、自然の生態が残った。

『新宿にこんな所があるなんて信じられない』

という場所であったのだが

相続のために敷地の1/4ほどが

売りに出され、マンションの建設が始まって

大騒ぎ、ということになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事実経過についてはなるべく公平に というか

感情を交えずに書こうと思うのだが

どうでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、マンションの建築そのものの根拠が

否定されて取り壊すしかなくなったわけだが

そうなったところでそこは公園ではない。

 

 

 

ちなみに『森』だというからどれほど広いかと

思ったら、甲子園球場の1/10ほどしかない。

(甲子園球場は38500㎡)

 

 

 

 

 

だから感情を入れるなって。

 

 

 

 

 

何でこんな書き方をしてるかというと、

今回の裁判で問題になったのは

『狸の森』の価値ではないからだ。

 

 

 

 

 

争われたのは

敷地の安全性に関する

東京都条例についての解釈だ。

 

判決のどこにも

『狸の森はすばらしいですなあ』という

文言はない。

 

 

 

 

 

原告住民がそこを争点にしなかったからで

戦術としてはすばらしいと思うのだが

訴えなければ裁判所は答えない。

 

今回の判決について新聞その他が

『狸の森が守られた』みたいなニュアンスで

報道しているのを見ると

つくづく田舎者だと思う。

 

(あえて引用してやる 東京新聞)

 

 

 

 

 

 

 

 

この勝利に次はないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

住環境を守る。ということについては

世論でもなんとはなく受け入れられて、

当たり前になってきているが。

 

今回の裁判のように 本音は

『うちの近所の貴重な緑をつぶすなんて

うらやましい。許せない』なのに 

 

『東京都安全条例4条1項』違反なんて

一般性のない訴えで勝利しても

次の人間が困る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝利はともかく

勝ち方が気にくわない。

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、もっとも

この原告の皆さんは

計画地の買い取りのために2億円以上の

募金を集めたというから

ただ反対だけをいうひととはちょっと違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

だからこそ『森の価値』を

正面堂々争ってほしかったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では『今日の一枚』

 

 

 

 

『緑の中』というならこのくらいやってみろ。

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ザ・無茶  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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