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2010年2月25日 (木)

誘拐サービス

フランスの会社が『誘拐サービス』を始めた、というニュース。

(いつも楽しいロイターの記事へのリンク)

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

あらかじめ、綿密に打ち合わせをして『筋書き』を作り、

誘拐されるのを待つ。  

 

 

『最大限の緊張感を得られるよう、いつ

「誘拐犯」が現れるかは知らされない。』のだそうだ。 

 

 

誘拐 監禁 解放という一連の過程のスリルを愉しんで下さい、と。 

 

 

『「基本パッケージ」が900ユーロ(約11万円)』

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おとなしくしろ。』

 

『おうっ。待っとったよ。』

 

『黙れ、アイマスクをするんだ。』

 

『うん、なかなか迫真だな。

刺激を求めてスカイダイビングとか いろいろやってみたけど

どうもこの、長続きがしなくてね。』

 

『黙れっ』

 

『そんなことを役員会で話したら、

専務の西君がフランスで聞いたこれの噂を教えてくれてね。』

 

『このプリペイド電話でおまえの家に連絡しろ。』

 

『うん?家の者にはなにも言っていないんだが。』 

 

 

『当たり前だ。俺たちは本物だぞ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ご依頼ありがとうございます。』

 

『うんうん。日本にもこういうサービスができたとはなあ。』

 

『弊社は「夜逃げ屋」として10年。

「別れさせ屋」として10年やってまいりました。

新奇なサービスには真っ先に食らいつくのがモットーです』

 

『うんうん。あれだろ?

うんとひどい目に遭わせてくれるんだろ?』

 

『猿ぐつわとアイマスクで24時間拘束、というのが

「基本パッケージ」になっております。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでだなあ、誘拐してほしいのは妻なんじゃよ』

 

『…はい?』

 

『ああ、いや もちろん、あれだ。 きちんと承知させる。

お宅に迷惑をかけるようなことはしないよ。』

 

『はあ…』

 

『ほら、誘拐してから

うちに電話してこないと盛り上がらんじゃないか。

24時間以内に一億用意しろ、とか

うちの人の声を聞かせてくれ、とか』

 

『…ああ、なるほど』

 

『それでな、ひどいことはなにができる?』

 

『オプションでは、脱走やカーチェイスなんかをご用意してますが』

 

『それじゃあ、わしはおもしろくないなあ。』

 

『まあ、ご本人様をさらうことが大前提ですから。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『どこでさらうかの希望は聞いてもらえるのかね。』

 

『本来は任せて頂くんですが、今回は事情が違うようですから。』

 

『うんうん。それなら昼に来て うちからさらってくれ。

昼のな、2時くらいに勝手口で「三河屋です」と言ったら

かならずあいつは戸を開けるから。』

 

『三河屋?』

 

『酒屋じゃよ。うちだけじゃなくこの辺の家に出入りしとる。

新町のダンデライオンと呼ばれてる奴じゃ。』

 

『は?』

 

『タンポポじゃよ。ところかまわず種をまくんじゃ』

 

『…』

 

『さらったら、目隠しして2・3時間連れ回して

それからうちに電話してくれ。』

 

『…はあ。』

 

『奥さんを帰してほしければ100万円用意しろ、と言ってくれ。

料金より高いだろうが全部もらってくれていい。』

 

『…ありがとうございます。』

 

『それでな、「金は三河屋に運ばせろ」と言ってくれ。』

 

『三河屋さんにも加わってもらうんですか?』

 

『なに、事情なんか話さなくたって

そのくらいの使いはやってくれるさ。』

 

『……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでな、金を届けに来た

三河屋を誘拐するのにはいくら払えばいい?』

 

『お断りします』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では『今日の一枚』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遺影になったら泣くに泣けない 

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『いえーい』な遺影。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ひょっとこニュース」カテゴリの記事

コメント

映画「ゲーム」を思い出しました
でも実際にやっちゃう人たちが出てきたんですね

「三河屋」の物語素晴らしいですね
「ダンデライオン」の種まきも最高です

最後の写真はマジなんですよね?
今のうちにちゃんとした遺影を撮っておくべきだと
痛感しました

今回もありがとうございます

投稿: レイ | 2010年2月25日 (木) 09時54分

なんだか あやしいプレイが始まるんではないかと
ワクワクさせていただきました。
脳内では波平 とフネさんで再生していたのですが
だって三河屋って言ったらねぇ
サブちゃんがそんな二つ名で呼ばれていたとわw

投稿: ぶぎょう | 2010年2月25日 (木) 16時02分

レイさんありがとうございます。
日本では、定着しないんじゃないでしょうか?
『三河屋物語』
もうちょっと
単純なシチュエーションにしないと
いけないな、と思いました。
最後の写真、有名らしいんですけどね。
 
ぶぎょうさんありがとうございます。
どうしても『御用聞き』っていうと
三河屋さんなんですよね。
それが、浮気をしているという
設定のステレオタイプが
我ながら情けないです。

投稿: natsu | 2010年2月28日 (日) 10時20分

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受信: 2010年3月 3日 (水) 20時57分

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