シベリア鉄道150時間
シベリア鉄道の車窓を放送するテレビ。
すごい。
モスクワ・ヤロスラブリ駅から
ウラジオストク駅までの9400kmを
150時間に編集して見せてくれる。
最速の『ロシア号』でも
所要時間7泊8日だから、
150時間って言うことは ほぼ全部垂れ流し、である。
すげー。
それを延々放送。
いくらネットとはいえ、無駄にすごい。
しかし全編ロシア語なのはどうか?
地球上の鉄道マニアの1/3はイギリス人で
つぎの1/3は日本人だ。
そのほかの国の人は残りの1/3でしかないのだぞ。
ロシア語はいいとしても、せめて翻訳を。
沿線風景はほぼ、森だ。
これが150時間つづく。
モスクワ、とかペルミとか
大きな街のまわりも思いの外寂しい。
駅から5分も走ると
うんと田舎になってしまう。
そもそも駅自体が、日本の感覚からしたら田舎くさい。
30年くらい前の鉄道の風景だ。
変化があるのは、バイカル湖くらい。
ここだけは半日くらいの間 湖のすぐそばを走る。
あとは、森。
いやになるくらい、森。
この動画はぜひ、シベリア鉄道の紀行文と一緒に見よう。
私は、宮脇俊三さんの『シベリア鉄道9400キロ』を
手許に置いて、いっしょに見た。
すごくたのしい。
宮脇さんは、シベリア鉄道、
しかもその最優等列車『ロシア号』に乗りたくて
いろいろ苦労して
まだソ連という国があった1982年頃に横断した。
少年の頃のあこがれを実現するため
先生は東からモスクワに向かった。
だから、本と一緒に見ると 逆方向の
この動画はちょっと見にくい部分はある。
さらに、ソ連時代と街の名前が変わってたりするので
わかりにくい。
しかし、これを見たら
個人的には、これから
シベリア鉄道に乗ることはないだろうな、と思う。
このバーチャルツアーで十分、ではある。
実際の映像で見ると、正直
なんて退屈な7泊8日かと思う。
でも、宮脇先生が見た風景はこうであったか
と思うとそれだけで感慨は深い。
たぶん25年前とかわんない。
さらに、いくら私が暇人でも
150時間の全部を見たわけではない。
これからも、たぶんない。
それでも繰り返し見た場所がある。
ウラル山脈だ。
どうしても、ひとつだけ『シベリア鉄道の沿線』で
見たい物があったのだ。
ウラル山地には
『アジアとヨーロッパの境界標』があるのだという。
大理石でできたオベリスクで
『これより東はアジア、西はヨーロッパ』
と書いてあるのだ、という。
シベリア鉄道の車窓から 見えるところにあるらしい。
宮脇先生も、当然注目して 記録している。
ぜひ見てみたいじゃないか。
場所についても宮脇先生は割と詳しく書いていて
『スヴェルドロフスクから
西へ41kmの車窓の左側』という。
つまり、線路の南側ですね。
スヴェルドロフスクはいまの
エカテリンブルグ。
でも、ない。
というか、この動画が撮しているのが
ほぼ全線、進行方向の左側で
要するに線路の北側だ。
みえやしない。
せっかくここまでの企画を実現させたんだから、
グーグル・ロシアとロシア鉄道局の人には
ぜひ、このオベリスクを撮して欲しい、と思う。
秘密にする要素はなにもなさそうだし。
逆に、最高の名所じゃないか。
ぜひお願いしたい。
そして、説明文や、
ナレーションはせめて英語でやって欲しい、と思う。
できれば日本語で。
日本の鉄っちゃんをなめるなよ。
あ、僕は鉄じゃないですってば。
では『今日の一枚』
客車教会。
このふしぎな十字架は、
スロバキア地方のロシア正教のもの、だそうです。
でも客車。
なぜ客車?
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コメント
Houses and cars are not very cheap and not every person is able to buy it. However, personal loans was created to support people in such kind of situations.
投稿: FERRELLKimberley32 | 2010年3月29日 (月) 09時06分