切符売り今昔物語
格安切符自動販売機
金券ショップで
格安切符というのを売っているのは知っていたが
自動販売機は初めて見た。
ちなみにこの自販機の横にあるのは
団子屋さんである。
金券屋じゃない。
いつも使っているのとは
反対側の改札の前にあるので知らなかった。
有名らしくて、結構頻繁にひとが来る。
この写真は列が途切れるのを待って撮った。
朝の忙しいときになにやってんだか。
正価より2,3割安い。
さらにJRと阪急の切符を扱っている。
ただし所詮 自販機なので
すべての駅を取り扱えるはずはなく
私が出かける予定のところもなかった。
でも駅の事務室から見える場所にあるんですよ。
駅員も複雑な気持ちだろう。
この自販機を見て
むかし、梅田の地下街には
『切符売りのおばさん』がいた
というのを思い出した。
地下鉄の切符売り場の前で
『ちょっとだけ安い切符』を売るのだ。
どういう事か。
回数券を買うと
10枚分の値段で11枚買える。
これを、1枚あたり10円ほど安く売る。
大阪の地下鉄の運賃というのは、いまでも初乗り200円と
JR四国よりも高い。
当時の運賃は忘れたが、国鉄よりも割高な感じがした。
大阪人は ケチなので
あのおばちゃんの切符もそこそこ売れているようだった。
しかし、一日中の立ち仕事であるわりには
恐ろしく利幅の薄い仕事だったろうな、とも思う。
買う方も大抵は常連らしく
用意してある小銭を渡すと切符受け取って
おばちゃんと目も合わせない。
足を止めることもない。
なんだか いけない薬の取引をしているようだった。
まあ、地下鉄駅の付近は市の所有なので、
見つかれば客も怒られたのかもしれない。
でも、みんな知っていた。
当時、千葉の田舎から大阪に出てきて
地下街のあまりのややこしさとともに
この切符売りのおばちゃんには驚いた。
友人に『あれはなんだ』と聞くと
上記のようなことを教えてくれた。
『千葉にはいないのか?』と聞かれたから
そもそも地下鉄がない、というと。
馬鹿にしたような顔をされた。
くそー。
しかし、彼はごく当たり前のことのように話していたから
関西には むかしからあったのだろう。
もちろん、いまはいない。
金券屋の普及もあるし
ICカードの時代だ。
なにより地下街がきれいになってしまった。
『切符売りのおばちゃん』が立っていた頃の地下街は、
もっと猥雑で 胡散臭くて 妙な元気があった。
それを良しとするわけじゃないけど。
たとえば、『柱新聞』というのがあった。
毛筆でその日のトップニュースを
赤と黒の墨で派手に書いて柱に貼ってある。
そしてその前で、おばちゃんが夕刊紙を売っている。
この話を懐かしく思って読んでいるひとは
たぶん40歳以上。
自分でも書いていて
あの頃の、薄暗い地下街の風景を思い出して
ぐっときた。
いま、ああいう雰囲気を味わうには
メトロ神戸に来るといいですよ。
胡散臭くないです。
元気もないけど。
しみじみレトロ。
格安切符の自販機、
いまの梅田にはないような気がする。
そして、切符売りのおばちゃんってのは
大阪にしかいなかったのだろうか?
だとしたら いつもにも増して共感を得ない話だ。
金券ショップは山ほどあるんですけどね。
時代、なのか?
では、夙川定点観察
4月2日の夙川
ザ・満開
撮影者たち
一人目
その2分後
そのまた3分後
繰り返し言うけど、平日。
では『今日の一枚』
どうしよう
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コメント
いつも訪問ありがとうございます^^
また遊びにきますね((´・ω・`)
投稿: 夏椎 あや | 2010年4月 4日 (日) 16時14分
夏椎 あやさん ありがとうございます。
また遊びに来てください。
投稿: natsu | 2010年4月 4日 (日) 20時30分