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2010年10月24日 (日)

月資源回収法『カンダタメソッド』

月には水があり、その他に銀や水銀など多量の元素があって

『まるで元素の宝箱。』なのだ、というニュース。

(読売新聞の記事へのリンク)





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宝石箱やあー














NASAが無人探査機を月面に激突させ、

その噴煙、というか粉塵を解析し5%以上の水や

多量の各種元素を見付けたのだという。






探査機突入直後の映像。


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拡大部分の写真中央に

女性の顔が見えます。








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ほんとに見えるぞ。

















『…なんでプレスに発表しちまうんですか?』


『なんでって、月に水があったら、飲み水にも困らないし

電気分解したら、ロケットの燃料になる。

月面基地の夢が近づいた、と…』


『月面基地なんてできると、本気で思ってるんですか?』


『だってお前、いま使っている国際宇宙ステーション(ISS)

の運用は2020年で終わっちゃうんだぜ。

次は月面基地だろう…』


『月の探査だけが目的なら月面基地にも意味ありますけどね、

宇宙や地球の観測や、実験が目的だったら

ISSみたいに空に浮いている方がいいんです。』


『…なんでだよう。』


『重力があるでしょう。

ISSができる時には、無重力だったら、

すごいクスリや超合金が作り放題だぜっ、

って言っていたじゃないですか。

なんにも、できてやしないでしょう。』


『…いやあ、意外にむずかしくてさあ…』









『建設や運用のコストを考えても不経済です。

完成すればISSの質量は420tです。

月に持って行っても、70tですよ。』


『…むう。』


『 ISSなら、空に放っぽいてくりゃあいいんだけど、

月面だったら70tをそーっと着陸させないと

いけないんです。

どんだけでかい着陸船が必要だと思ってるんですか?』


『いや、もちろん、何回にも分けてだな…』


『だから、金がかかるって言うんです。

それにですね、70tを支えようと思ったら

構造も考えなくちゃいけません。

ISSなら『宇宙船』の延長でいいでしょうけど、

月面基地なら「建築」になるんですよ。』


『…いろんな建設会社が『月面市場』をにらんで提案してるぜ…』


『それにですねえ、ISSだったらデブリが来ても

自分でよけられるし、装甲もちゃちで、いいですけどね。

重力のある月に落ちてくるデブリは、洒落になりませんよ。

今回ぶつけた無人船はマッハ7でしょう。

月面がクレーターだらけなのを、舐めてませんか?』


『まあ、いざとなったら人間だけ逃げたら…』


『それに、人間を置いたら

連れて帰ってこないといけないんですよ。

地球の1/6かも知れないけど、重力を振り切って離陸する

帰還船がいるんです。』


『…それはお前アポロでやっているわけだし…』


『技術的に可能なのはわかってますっ。

だけどISSだったら、ソユーズみたいなカプセルだけを

ポンって蹴り落としといたらいいのに… 

月面基地なんて、金がかかるっていうんです。』


『…夢のない奴だなあ…』










『おいっ、月にたくさん資源があるらしいあるね。

五星紅旗が月面にひるがえるのは、いつあるかっ。』


『…月では風がないから、ひるがえらないですけどね…

一応、2025年を予定しています。』 


『ふふふ、旗さえ立ててしまえばこちらのものね。

出遅れた南極では、

南極条約なんかに従わないといけなかったけど、

シャトルが退役したあとのアメリカなんか

月では怖くないね。月から資源取り放題よ…』


『…ちょ、ちょっと待って下さい。どうやって運ぶつもりですか?

コストが折り合うわけないでしょう。』


『ふふふ、私に考えあるあるね。

名付けて「カンダタメソッド」あるよ。』


『カンダタ?』


『お前、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」知らないあるか?』


『…はあ。反日教育の世代ですから。』


『まず2025年に行く連中に小さなロケット持たせるね。

それで、そのロケットに 細くて丈夫なワイヤーをつけて

地球に打ち込むね。』


『…はあ。』


それを地上で回収して、ちょっと太いワイヤーをつないで

ひっぱらせる、と。それを繰り返したら

カーボンナノチューブなんか使わなくてもケーブルが張れるね。

吊橋にケーブル掛ける方法とおんなじあるよ』


『……』


『そうやってケーブルを張ってしまえば、地球から

資材を運ぶのも、月から資源を運ぶのも思うままね。』


『それがカンダタなんですか?』


『天上から糸を垂らす』から

「カンダタメソッド」あるね。』


『ちょ、待ってくださいっ。

月まで38万㎞あるんですよっ。』



『お前
軌道エレベーター知らないあるか?』







『いやいやいや、

あれは低軌道衛星を使うから、地球まで400kmくらいです。

技術的には、もう可能らしいですけど、その距離でも

金がかかりすぎるから、どこの国も、やろうとしないでしょう。』


『なあに、いざとなったら得意の人海戦術で…』


『それに軌道エレベーターは静止衛星を使うからできるんです。

月は29日かけて地球を一周してるんですよ。

月からケーブル垂らしたりしたら、地球上の他の国を

びたびた、ひっぱたいていくことになりますよ』


『…むう、それは問題があるあるな。』














『そこでですね。

いま局長がおっしゃったことに、もうちょっとリアリティを

持たせてみました。』


『…どうするあるね?』


『まず、

よその国の衛星に邪魔にならないくらいのうんと高い所に

ちっちゃい宇宙基地を作ります。』


『…うん。』


『そこに、さっき局長がおっしゃったような方法で

ロープを下ろします。』


『…ほう。』


『ケーブルで月と結んじまえば、

「月から吊しているようなもの」です。

地球一周29日とか、人工衛星としては非常識な遅さであっても

地球に落ちてくることはありません。

基地を増築して、大きくしても大丈夫です。』


『…おお』


『そうすれば、そこをベースにして

月に資材や人間を送ることも簡単だし

月から回収してきた資源を貯めておくことも可能です。』



『…おおお。』


『あとはね、その「宇宙基地」が

我が国上空にさしかかった時に、『資源』をつめたコンテナを

ちょいと蹴り落としたら…』


『おおおおおお。』








『…でも、ちょっとまて。

そのスピードだったら地球の引力を離脱できないあるね。』


『いいんですよ、月からの離脱ロケットが必要がないくらいの

距離であれば、ケーブルが届く範囲で、

なるべく地球に近い方がいいんです。』


『…うーん。』


『あくまで「月への中継基地」 です。

そこで、実験とかする訳じゃないんですから。

中を無重力にする必要なんかありません。』


『わりきっとるなあ。』


『資源が銀や水銀くらいだったら、

こんなめんどくさいこと、やりませんけどねえ。』


『それは、2025年の第一次隊が持ち帰る

サンプルを調べてみてだなあ…』 



地球なんかでは絶対採れない

「レアレアレア・アース」なんていうのが

あるかもしれないですしねえ。』



『まあ、月で採れるんなら

なんでも「地球外物質」なんだけどね…』


『でも、少なくとも、
核融合発電の原料になる

He3は取れまっせ。』 


『…そうか。』


『地球じゃ採れませんからね。超レア、ですよ。』


『ローストビーフの一番うまい奴は

血が滴っているそうだな。』


『 「レア」が見つかれば、また大儲けですよ。

そうして、その希少金属を牛耳ったらいいんですっ。』













ああっ、こんな事書いたら

あの国ならやりかねないっ。












では『今日の一枚。』










地球の出

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でも、きれいだねえ…









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コメント

今回もとても面白く 勉強になり
ところどころで爆笑しました
ありがとうございます

「軌道エレベーター」
はじめて知りました
本当のSFの世界のようで
ワクワクします

投稿: レイ | 2010年10月25日 (月) 11時14分

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