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2010年12月 6日 (月)

日本車インド進出の秘策。

トヨタがインドで90万円の新車を販売。

ホンダも来春に同様の価格で勝負、という

ニュース。

(毎日新聞の記事へのリンク) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『しかし、90万っていうのは高すぎるんじゃ

ないか?』

 

『しかしですね、今でもアンバサダーなんて

時代遅れの車を作ってる あの国と我が国を

一緒にしないで下さい。』

 

 

00annbasada   

アンバサダー

基本設計は1946年のモーリス。

 

 

 

『インドのTATA Nanoなんてのは

30万円だろう。』

 

『でも、日本車の品質と信頼性があります。

それにクーラーもよく効きます。』

 

『しかし、値段が3倍ってのはなあ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『いいですか?

日本の自動車の歴史は「大型化・高級化の

歴史」なんですよ』

 

『うん?…』

 

『戦後日本の最初の汎用車は「オート三輪」

でした。』

 

『あの、「うんこの車」だな。』

 

『別にバキュームカーとして作ったわけじゃ

ありません。

最初は、バイクの延長として軽便な車だから

税金とか安くしてあげよう、ってことで

大いに売れたんです。』

 

『「3丁目の夕日」とかに出てくる奴だな。』

 

『「オート三輪」の最期を知っていますか?』

 

『4輪トラックに取って代わられたんだろ?』

 

『それも、もちろんありますけど、

オート三輪自体がどんどんあさっての方向に

進化して巨大化していったからです。』

 

『…ほう。』

 

『愛知工業の「ヂャイアント」は最終的には

水冷4気筒1500cc65馬力、という

普通乗用車よりはるかに大きなエンジンを

積むようになります。』

 

 

00jaiant

『ヂャイアント』

チに濁点なのがかわいい。

 

 

 

『結局「それは軽便な車じゃないだろう」って

いうことで運輸省と通産省に怒られて

オート三輪は消えていきます。』

 

『…むー。』

 

 

 

 

 

 

 

  

『軽自動車も同じです。』

 

『そうか?』

 

『日本にしかないカテゴリーらしいんですけど、

とにかく軽便なので

税金や車庫証明の手間を減らしてやろうって

ことで昭和30年代から40年代にかけて

大ヒットしました。』

 

『どこかで聞いたような話だな…』

 

『しかし、これが昭和40年代に入ると

スポーツカーなんかを作るようになりました。』

 

『うん。キャロルとか、かっこよかったよなー。』

 

『ちっちゃいスポーツカーってのも

格好いいんですけどこれが馬鹿馬鹿しい

馬力競争を始めます。

最終的には360ccで40馬力とか、排気量あたり

ではちょっとしたレースカー並みの出力に

なります。』

 

『…ほう。』

 

『で、「それは軽便じゃないだろう」と

運輸省と通産省に怒られて、一度消えます。』

 

『…どこかで聞いたような話だな…』

 

 

 

 

 

 

 

『でも、軽自動車は昭和54年に復活します』

 

『スズキ アルトだな。』

 

『50万円で買えて、しかも後部座席を

ちょっと犠牲にして黄色いナンバーをつけて

「商用車」にしたアルトは安い税金をさらに

安くしたおかげで大ヒットしました。』

 

『景山民夫がギャラの50万を持って

スズキの販売店に行って、

「そこの赤いの頂戴。乗って帰るから」って

言った車だな。』

 

『即金で買っても、ナンバーの登録があるから

その日には乗って帰れないですけどね。』

 

『でも、いまでも軽自動車は売れてるじゃないか。』

 

『アルト以後、日本の軽自動車は

また猛烈な馬力競争を始めたんです。

550ccしかないエンジンにターボ付けたり

DOHCにしたり。』

 

『その頃の「ミラ・ターボ」に乗ったことが

あるわ。ターボがかかった時の加速は、

ちょっと怖いくらいだったな。』

 

『で、結局「それは軽便じゃないだろう」と

運輸省と通産省に怒られて、自主規制して…』

 

『進歩がないねえ…』

 

『そうやって「アンモナイトの終焉」みたいな

ことを繰り返してきたんですよ。』

 

00anmo2 

 

巻き方が滅茶苦茶になってきた

末期のアンモナイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『普通乗用車だって一緒ですよ。

日本最初の「マイカー」は昭和41年の

日産サニーですけど発売前にサニーが1000cc

だっていう情報をつかんだトヨタは、

エンジンをボアアップして1100ccにして、

カローラに積みました。』

 

『うーん…』

 

『それが売れたんですよ。

「プラス100ccのゆとり」

「となりの車が小さく見えまーす」

なんていうコピーでね』

 

『いま見ると、嫌味な台詞だねえ。』

 

『しかも、カローラもサニーも

「デラックス」から売れたんですよ。』

 

『…なんで?』

 

『テールゲートにランクを示すエンブレムが

つくわけです。

これがST(スタンダード)じゃ格好悪い、と

ぜひDXというエンブレムにしないと、

信号待ちの時に恥ずかしいと。』

 

『…ほんとかよ。』

 

『ほんとです。その証拠に当時の車で

スタンダードとデラックスの差なんて無かった

んです。

エンジンもサスペンションも同じ、違うのは

内装くらい。それが何万円も違ったんです。

公務員の初任給が10万円とかの時代ですよ』

 

『…うーん。』

 

 

 

 

 

 

 

『そうじゃなくても、

日本車には厳然としたヒエラルキーが

ありました。』

 

『…そう?』

 

『トヨタでいえば、

下からスターレットで、学生や女の子は

これでいいよね。次はカローラで、新入社員。

中堅クラスになるとコロナで

マークⅡくらいまで来ると、俺も出世したなあと。

そして頂点はクラウン。

コピーは「いつかは、クラウン」

だったんです』

 

『いまから思うと

びっくりするくらい

嫌味なコピーだねえ。』

 

『でも、それが訴求力を持ったんですよ。』

 

『…で、それが、インド向けの車に

なんの関係がある?』

 

『だから、いずれ自動車は高級化するってこと

ですよ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『わしはそうは思わんなあ。』

 

『え゛?』

 

『金があれば、少々高級な物を買いたい、と

いうのは、インド人も日本人も一緒だろうさ。

だけどそれは3倍の価格差の車でやることじゃ

ないぜ。』

 

『そうですかねえ?』

 

『TATA Nanoが売れるんなら、

高級化はその価格帯で行われるってことだよ』

 

『でも…』

 

『だから、価格を半分にしろ。』

 

『はあ?日本車の品質を保ってこの値段って

のはギリギリですよ?』

 

『そのかわり、寿命を半分にする。』

 

『はい?』

 

『今、鉄道の車両では、

価格半分、重量半分、でも寿命も半分ってのが

主流なんだ。』

 

『このECOのご時世に?…』

 

『そのかわりリサイクル率は95%以上だ。

同じことが自動車でできないか?』

 

『「寿命半分」を売りにする以上、

中古車は存在しないことになりますよね。

下取りができないとなると、価格半分ってのは

ちょっと。』

 

『……』

 

『それに車の寿命って一体なんです?

定期的に更新する電車と違って、

大事に使えば、車なんて何十年と持つんです。

世界中の旧車マニアを敵に回す気ですか?』

 

『……』

 

『それに、こう言っちゃなんですけど、

インド人一般の環境問題に対する意識は

日本人よりずっと低いですよ。

「リサイクル」がセールスポイントになるとは

とても。』

 

 

 

 

 

 

『…いいたいことはそれだけか?

今日はまたいつも以上によく喋るじゃないか』

 

『はい?』

 

『40万の車をリサイクルしたって儲けなんか

出ないさ。

そもそもその値段じゃ、商売にならん。

リサイクルなんかもどうだっていい。

狙いはそんなところにはないんだ。』

 

『……?』

 

『2年以内に、より値段の高い車に買い換えて

くれたら、5万円で下取りをするんだ。』

 

『40万の車を5万で下取り?』

 

『もちろん「中古車」にならないんだから

実際は「値引き」だ。

でも そうやって、うちのブランドに囲い込んで

さらに、新車の需要を掘り起こして

より高い車を買わせれば、いいんだよ』

 

『…』

 

『インド人は10億人だ。

一台の単価を5万円上げられたら、

それで大儲けだぜ。』

 

『…』

 

『日本車が優秀で、日本車としては精一杯

値下げしたってインド車の3倍の値段じゃ、

大して売れないさ。

それよりも、安く売って回転を上げるんだ。』

 

『…』

 

『たしかに日本の自動車の歴史は高級化の歴史だ。

だけどそれはインドの人だって同じだよ。』

 

『…』

 

『だから、そのクオリティの匂いは

かがせてやる。

そのかわり2年で買い換えましょう、

次はもっといい車がありますよ、

お客様には、もうこのクラスの車は

お似合いになりませんよ、と。』

 

 

『…悪魔の商法ですね。』

 

 

『ふんっ。日本車の歴史がそういうことなら

日本メーカーは50年前から同じことしてた

わけだろう。

インドでも、同じことをするだけさ。』

 

 

『……悪魔……』 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では『今日の二台。』

 

 

 

 

 

1950年代、アメリカ車は共通の車台に

いろんなデザインのボディをかぶせることで

数年おきに『新車』を発表していた。

 

成功作も多いが、失敗作もあった。

 

夭折したヘンリー・フォードの息子、

エドセルの名前を冠して大々的に発売された

『フォード・エドセル』は有名な大失敗。

 

 

これは1957年製のブルドーザー仕様、

なわけはなくて改造車。

Daily_picdump_361_49

 

 

 

 

 

 

 

この車が売れなかったのは、フロントグリルが

『ま○こ』みたい、だったから。(ほんと) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついでにこれも買っとくか?

Photographs_that_inspire_640_14

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのくらい気楽に買えますよ、ってことらしい。

 

かっこいい広告なんだけど、なんていう車か

わかりません。

どなたか教えて下さい。

 

 

 

 

 

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