東北高校も大変だろうが、対戦相手も大変だ
23日から開かれる、
選抜高校野球に出場する、被災地ど真ん中の
宮城県、東北高校チームが仙台を出発した、というニュース。
対戦相手はすでに決まっていて、岐阜県の大垣日大高校。
…引いちゃった…
この複雑な表情のキャプテンの顔を見ると
大垣日大も応援したくなる。
がんばれ。
彼の名前が『佑樹』っていうのが気に入らないけど、
がんばれ。
でも、抽選会のあとで
チームメートから、さんざんに怒られたんだろうな。
『複雑な事情』の中で甲子園に出たチームとして
ほかに有名なのは、
たとえば1958年の夏の甲子園での沖縄代表、首里高校。
当時、米軍統治下にあった沖縄から
『40回記念大会』ということもあって参加した。
残念ながら1回戦で敗れるのだが、
その時、持ち帰った『甲子園の土』が検疫で廃棄されてしまう。
『ここはアメリカだから。』という理由で。
この事がニュースになると、沖縄はもとより日本中の憤激を呼び、
彼らに同情した日航のスチュワーデスが
『土は駄目でも、石ならいいのよね。』と小石を贈った。
今でも、記念碑にはめ込まれている。
グラウンドのかたち。
資料によって『球場の石』だったり、
『海岸の石』だったりするのだが、球場の石のはずはない。
でも、そんな詮索は野暮ですね。
ええ話や…
東北高校は何を持って帰るんだろう。
『毛布がいいかなあ。
あと被災地に役に立つ物…』
『西宮の宮水を山ほど積んで帰るか?』
『馬鹿野郎っ。優勝旗だっ。』
「うわあ、この日記らしくねえ…」と、思ったあなた。
ちゃんと、こういう真面目なことも書くのだ。
もちろん、応援しますよ。
でも、大垣日大も応援したい。
彼らが、意図的に力を抜いて「勝利を譲る」なんていうことは
金輪際あり得ないと思うのだが、
萎縮してしまうのは確かだろう。
当日の甲子園での彼らは「超アウェイ」だ。
だから、がんばれ。
腕がちぢこまっちゃいけない。
悪役になるつもりでたたきのめしてこい。
「全力プレー』こそが被災者への祝福なのだ、という事を、
こんなところでいわれなくても百も承知ですよね。
『負けてもいいや』くらいに思っているOBがいるかもしれないが
戦え。そして、勝て。
どっちが勝っても、おっちゃんは かならず泣くから。
では『今日の「こだまでしょうか」。』
「逃げよう」っていうと
「逃げろ」っていう。
「ちょっともれちゃった」っていうと
「危険はありません」っていう。
「もう水温は高くない」っていうと
「ほら、だいじょうぶ」っていう。
「馬鹿」っていうと
「なんだと?」とキレる。
そうして、あとで
間違えていて、
「あやまれ」っていうと
「ごめんね」っていう。
東電でしょうか、
いいえ、○○○…
(お好みの人名をどうぞ…)
すごく、「いい詩」なんだけれど。
こんな形で覚えるのは、哀しいなあ。
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コメント
本当ですね。複雑な表情……。どちらも応援したい。きっと、どちらも全力で戦ってくれるでしょう。そのころまでには、もっと救出が進み、もっと救援物資が届き、仮設だって建設が始まっているはず! なんか知らないけど、読ませていただいてものすごくエネルギーをもらっちゃいましたよ。え? そんなつもりはない? ですよね(笑)。
投稿: fullpot | 2011年3月20日 (日) 17時52分
fullpotさんありがとうございます。
確かに東北高校一色なんですよね、報道。
これが試合になったら、
また騒ぐんでしょうねえ。
『○○選手は、ご親戚が…』なんて言って…
あんまり騒がない、っていう
応援の仕方もあると思うんです。
投稿: natsu | 2011年3月23日 (水) 22時18分