819で俳句の日
「8月19日は「俳句の日」だそうです。』
『うわっ。かっこわるっ。』
『8.1.9って、もう少し、ひねりが欲しいですよね。』
『毎月29日は、「にくの日」とか
「電話は4126」と変わんないよな。』
『いやしくも、「言葉のプロ」だったら、819で俳句って。』
『こんな馬鹿が、俳句のえらい人なんですか?』
『これの主催者は、さすがに
俳句界のメインストリームからは
黙殺されているらしいがな…』
『でも、短詞型が流行った時代ってあったんです。』
『例えば「ヘビ・ながすぎる」。』
『誰だっけ。』
『ベルナール。1897年の詩です。』
『日本でも、三好達治とか短詩を作る人は増えました。』
『俳句も変わって、
自由律俳句なんていうのが出来た。』
『例えば、種田山頭火。』
『「まつすぐな道でさみしい」
「また見ることもない山が遠ざかる」
「分け入つても分け入つても青い山」。』
『あるいは、尾崎放哉。』
『「咳をしても一人」
「肉がやせてくる太い骨である」
「いれものがない両手でうける」。』
『せっかく「俳句の日」なんだから、
なにかつくってみましょう。』
『季語も、五・七・五もわからんよ。』
『そこはまあ、自由律、ということで、
感情を出して頂ければ。』
『…うーん』
『うーん…』
『まっすぐな道なのに「キープレフト」ってうるさい。』
『ああ、まあ…』
『気持ちはわかるけど、俳句じゃないですね?』
『大体その、はなくそ俳壇とかにいて、
言葉の感性がどうの、というのは喧嘩売ってるんだな?』
『日本の文学史は歌の歴史です。
平安時代から、例えば在原の業平のような…』
『在原の業平はただの色キチガイだ。
美濃の守までやった人物だが
行政官としての実績は、実にきれいになにもない。』
『そうなんですか?』
『なんでありがたがるんだろう…』
『じゃあ、「訳いっても訳いっても青山」。』
『なんですか?これ。』
『いやあ、太ちゃってさあ。
もう既製品が合わないんだよ。』
『…それで?』
『吊しの安もんじゃ合わないから、B体とか出してもらうんだけど
5万出すのに「青山」?みたいな顔される訳よ。』
『痩せろよ。』
『それでまあ、言い訳ばっかりの日々だなあ、と。』
『そういうふうに状況説明が必要な時点で
俳句としては、負けてるんだってば。』
『じゃあ、「席替えしてもひとり。」。』
『うわあ。』
『男が多いんだ。
男が多いから、フォークダンスでもなんでも余るんだ。
我慢できるわよね、って言われて12年だ。
馬鹿野郎。』
『放哉よりも、魂のそこから叫んでますね。』
『いや、そうかもしれないけど、盗作じゃないですか?』
『じゃあ、「お一人様ですね。
席はひとつでよろしいですか?」。』
『ああっ。』
『なるほど…』
『スタバに行くだろ?いや、なんだっていいけど
普通、テイクアウトの店なら、まずは
「こちらでお召し上がりになりますか?」と、聞くだろう。』
『はあ…』
『それが、ひとりだと、「お持ち帰りですか?」と聞く
店で喰う、というと、というとスマイルまで出し惜しんで、
席はひとつでいいですね?と来る。』
『昼休みとかで混んでいる時間ならそうでしょう?』
『夜中の閑散帯も、こうなんだ。』
『うちに帰って、ビールでも飲んだ方が
気遣いをしなくて、いいですよね…』
『でも、寂しい…』
『…え?』
『…わーん…』
では、『今日の三枚。』
『席にいてもひとり…』
消しゴムはんこ
といえばこの人
ナンシー関といえば
辛口の消しゴムはんこ。
こういう絵は
いいよね。
まあ、嫌いだったんだな。と思う。
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コメント
いつも笑いと知識を頂きありがとうございます
今回も楽しく読めましたが
スタバからのくだりは
同じなんで寂しいです(笑)
投稿: れい | 2011年8月20日 (土) 19時51分
7月4日をナンシーの日にしてはどうでしょう
夏ですし夏色のナンシーってことでひとつ。
ついでに 俳句の日を捻って5月75日で
投稿: ぶぎょう | 2011年8月20日 (土) 23時14分
れいさんありがとうございます。
スタバのくだりで、
同意されちゃうと、どうも…
ぶぎょうさん、ありがとうございます。
ナンシー関が生きていたら
いま、どんなはんこを彫るんでしょう。
5月75日は、えーと8月14日ですね。
819よりは。いいか。
投稿: natsu | 2011年8月22日 (月) 12時57分