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2011年9月 2日 (金)

『週刊 なにをつくる?』

「週刊 和時計をつくる」という雑誌が、創刊。

ディアゴスティーニのページへのリンク)

 

 

 

 

 

 

 

『すごいな、これ。』

 

『全60巻。精緻な金属パーツと木材で幻の和時計を再現。』

 

『60巻?』

 

『週刊だから、15ヶ月ですね。』

 

『ひえー。890円×60というと…』

 

『違います、違います。

890円は創刊号だけ、あとは1300円です。』

 

『ひえ―…1300×60って…』

 

『まあ、ざっと8万円です。』

 

『おおお、おとおさん。許しませんよっ。』

 

『自分の生活力の射程圏で物事を考えるのはやめましょう。

こういうのを定期購読する人が、ちゃんといるんですから…』

 

『どんな人なんだろう…』

 

 

 

 

 

 

 

 

『子供達は独立し、

自分たちも退職金や年金で、お金にはこまらない…』

 

『書斎で熱中して和時計なんかつくっていると…』

 

『お父さん、まだやっているんですか?

晩ご飯の時間ですよ…』

 

『おおう、そんな時間か…

すっかり気がつかなかったよ…』

 

『もう、すっかり子供になっちゃって。

うふふ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

『そんな家、地球に何軒ある?』

 

『いいじゃないですか。

ディアゴスティーニが売れてるって事は

あんたより幸せな人たちが山ほどいるって事ですよ…』

 

『てめえっ、…』

 

『まあまあまあ…』

 

『…えーん…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そもそも、和時計って何?』

 

『江戸時代までの日本は、夜明けと日の入りで

昼夜を分けて、それぞれを6等分して一刻とする、という

「不定時制」を採っていたんです。』

 

『不定時制?』

 

『昼と夜、夏と冬で「一刻」が違う。

しかもその変わり方も直線じゃありません。』

 

『それを機械時計で?』

 

『今回のディアゴスティーニの作品のモデルは

誰の物なのか、調べる気もしないんですが

たとえば名時計師、田中久重なんかは、

当時の世界水準を超えていて、「日本のブレゲ」と。』

 

ブレゲって飛行機会社じゃなかったっけ。』

 

『そういう時代もあったけど、まあ、道楽な子孫の、お遊びで

本業はいまでも機械時計屋ですね。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『ディアゴスティーニっていう会社については

何も知らないんだけど、

こういう企画を考える人って

すごく楽しいんじゃないだろうか。』

 

『改めて眺めるとすごいですね、このシリーズ。』

(ディアゴスティーニ全シリーズ一覧。)

 

 

『今回の和時計以外にも、

「甲冑をつくる」

「ホンダCB750をつくる」…』

 

『「空母 赤城をつくる」

「零戦をつくる」

「安土城をつくる」…』

 

 

 

 

『城、バイク、戦闘機、空母って…』

 

『おっさん心、わしづかみですね…』

 

『本人は、若いつもりなんだ。

「趣味に生きる僕って素敵。」とか、思いながら

「おーい、母さん。眼鏡どこだったかな。」

「いやですわ。額にかけてらっしゃるじゃないですか。」

「ああ…」

「うふふ…」

みたいなっ。』

 

『あんたが不幸せなのは、よくわかりましたから

架空のシチュエーションで

怒るのはやめてくださいっ。』  

 

 

 

『しかし、こうしてみると、大人って馬鹿ですねえ。』

 

『そこを商売にするあたり、なんとも…』

 

 

 

 

 

 

 

 

『もし次につくるとしたら、何をつくる?』 

 

『えーと…』

 

『60週持たせろよ…』

 

『週刊、掃除機をつくる。』

 

『はい?…』

 

『だから、ダイ○ンなんかの真空掃除機よりも

超強力な物をハンドメイドで。』

 

『自分で?』

 

『だってね、

時計にしたって安土城にしたって邪魔でしょ?

「おとーさんは、楽しいかも知れないけど何よこれ」

っていう事になるに決まってるんです。』

 

『いや、そうやって場所の心配をしちゃ、いけねえんだよ。』

 

『でも邪魔よ?』

 

『そういう心配のないひとしか買っちゃいけないんだよ…』

 

『掃除機なら、作り終わっても役に立ちます。

「60週なんて長いじゃない」、ということで

もっと早いペースで、配本できるかも知れません。』

 

『でもなあ…』

 

『なんです?』

 

『趣味っていうのは、

実用性がないところが粋なんだよ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「週刊 冷蔵庫を作る」っていうのも考えてたんですけど…』

 

『アイディアもひどいが、そのネーミングはひどいな…』

 

『じゃあ、「週刊キットカーをつくる」。』

 

『あ、それは俺も考えた。』

 

『ヨーロッパでは、「実物大プラモデル」みたいな感覚で

キットカーが公道を走ってましたね。』

 

『例えば、ロータス・セブン。』

 

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完成車が輸入されて  

日本でも公道を走ってます。

滅茶苦茶速いぞ。 

 

 

 

『あれ、キットカーだったんですか?』

 

『イギリスやアメリカなんかじゃ、

あれを自分で組み立てらしい。』

 

『ガレージ・カーとも言いますよね。』

 

『シトロエン2CVにもキットカーバージョンがあったな。』

 

 

00000000000000000000000000000000000 

バブルの頃、この骨董品が

『おしゃれ車』として

扱われていた不思議。

 

 

 

 

『でも、日本だと、キットカーはナンバーが取れないんだよ。』

 

『ちぇー。』

 

『スケールダウンして

ミニカーにしてしまうと、つまんないんだよなあ。』

 

『メタルなミニチュアカーなんて、いくらでもありそうですね…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おっさん層に受けるもの、といえば他に…』

 

『週刊 紫電改をつくる。』

 

『零戦があるから、続編っていう事か?

でも、自動空戦フラップなんて、ミニチュアじゃつくれねえぞ…』

 

『いや、そうじゃなくて、毛生え薬…』

 

『あのさあ、戦闘機にしたって毛生え薬にしたって

それを知っている年代は、すごく限定されるぞ。』

 

『「薬用紫電改Z」は今でも売ってますよ。

それに、工作の方向に行くばっかりじゃつまらないでしょう。

醸造物とか、ケミカルなのものも、

面白いと思いませんか?…』 

 

『60週かけてつくるのか?』

 

『例えば、「週刊 吟醸酒を造る」。

これなら60週くらいかけてじっくりとやれば、実にいい酒が…』

 

『いや、それ、密造酒。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『発想を変えよう。

おっさん相手にしてきたから限界がある。』

 

『限界、なのかどうか知りませんが…』

 

『ここは、対象を40代、50代女子にしよう。

おばさん相手にするんだ。』 

 

『それなら、おばさんっていうなよ…

そもそも、女性はこういう趣味を持たないでしょう。』

 

『そうでもないと思うぞ。

手芸なんか、さっぱりわかんないんだが

ちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちま、

一日中レース編みをやっている女のひとがいるだろう。』

 

『手を動かしながら、

テレビ見て笑ってたりするんですよね。』

 

『チャリンコ乗るのと同じで、

もう意識しなくてもできるんだな。』

 

『それで、時間をつぶして

集中できる女のひとがいるのはいいとして

どんな企画があるんです?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「週刊 ベルサイユ宮殿を造る」。』

 

『…はい?』

 

『いま、ベルばら第1世代が50代に入りつつある。

そこで、ドールハウス基準の

リアルなベルサイユ宮殿のモデルをつくれば…』

 

『おお…』

 

『ドールハウスというのは、すでに200年の歴史がある。

ヨーロッパに行けば、専門メーカーがあったりして

一流どころは、馬鹿みたいに値段が高い。』

 

『でも、あのクオリティの高さは、すごいですよ。』

 

『ちょっと趣味がロココ…とは思うんだけど

それはもう、アリエッティもびっくりだ。』

 

『でも、ベルサイユ宮殿全部をつくるとなると、とても60週では…』

 

『…ふふふ。だからな?

女の人なんて最初に大金を提示したらびびっちまう。

そこで最初は「週刊 鏡の間」。』

 

『ベルサイユ宮殿の中心部ですね。』

 

『これを10週くらいで配本して、もしもお気に入りなら

他の部屋もどうぞ。オプションで家具もあります。

シャンデリアもどうぞ。

マリーアントワネットが、宮殿の敷地の中につくらせた

農家風の別荘のモデルもあります。』

 

『オプション、オプションで金を積ませていく…』

 

『まさにこれが、ホスト商法。』

 

『おー…』 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えーと、ちょっといいですか?』

 

『なんだ?』

 

『ドールハウスの縮尺っていくらです?』

 

『伝統的には1/12だな。』

 

『そうすると、ベルサイユの鏡の間の間口が73mですから

ドールハウスにしても、6mちょっとになりますね。』

 

『あ…』

 

『1/120にしますか?それなら、なんとか畳一枚の中に…』

 

『うん、せめてそのくらいじゃないと…』

 

『オスカル、1.5cmくらいになっちゃいますけどね。』

 

『あっ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日のアンドレ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンドレッ、どこだ。アンドレッ。』 

000oskal  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『井上陽水が、なんでアンドレなんですか?』

 

『井上陽水は昔、

アンドレ・カンドレって芸名だったんだ。

 

『いまの人知りませんよ。』

 

『しかし、YOU TUBEって恐ろしいな。』

 

『これは、あの有名な自粛CM…』

 

 

 

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この稿は、禁無断転載ということでお願いします。

 

 

 

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