サテライト・ラプソディ
『こんばんは、今日は、いよいよ24日未明に迫った
衛星UARS落下の緊急特集です。題して…』
『霊に訊く!一体、どこに落ちるんだ?』
『スタジオには、イタ○の皆さんに集まって頂いております。』
『彼女達に、高名な宇宙飛行士を呼び出して貰います。』
『そうして、その方々に、訊く、と。』
『さりげなく頭の悪いオープニングなんですけど
ここにいる、ばばあ、もといイ○コの皆さんは
本物なんですか?』
『失礼なっ。』
『でも、いままでこういうパロディは、小説でも映画でも
腐るほどありましたよ?』
『では、お一人ずつ、お話を伺ってみましょう。
すでに、降霊されているので、お静かに…』
『あ、無視した…』
『…なにか、おっしゃってみて下さい…』
『イズミリャ・シーニヤ…』
『ロシア語ですね。本物かも知れません…』
『なんて言ってるんだ?』
『地球は青かった。ですよ。ガガーリン少佐です。』
『では、こちらの方は?』
『ヤー・チャイカ…』
『「こちら”カモメ”」、
ワレンチナ・テレシコワさんです。』
『誰だっけ?』
『世界初の女性宇宙飛行士ですっ。こちらの方は?』
『That's one small step for man,
one giant leap for mankind…』
『おおっ、アームストロング船長ですっ。
人類で初めて、月面に降り立った…』
『…あの…』
『なんだよっ?』
『テレシコワさんも、アームストロングさんもまだご存命です…』
『なにっ?』
『偽物ですよ、こいつら…』
『むにゅむにゅむにゅ…』
『でも、ガガーリンは、本物かも知れん。ひとつ質問してみよう。』
『カグダ・ヤ・レテルフ・プロストランティフ・
シトヤ・ヴィデル・ボージュヤ?』
『…なんて、訊いたんです?』
『あ、なんか答えますよ…』
『エト・モイ・ボク…』
『なんて言ったんだ?』
『「俺が神だ。」って…』
『おいっ。こいつらをつまみだせっ。』
『はあ…』
『どうした?』
『PAC3で、衛星の破片を落とせって、無茶ですよ。』
『命令なんだから、仕方がない。
『でも、パトリオットってのは
火薬を積んでるミサイルにぶつけるから
目標を破壊できるんですよ?』
『まあ、ただの破片にぶつけても意味がないわなあ。』
『そもそも、空自の6個高射隊だけじゃ、
日本全土をカバーできないんだし…』
『制服組の人間は、命令に文句を言っちゃいかん。』
『…はやぶさ君の時は、相当前から
場所が特定できたじゃないですか…』
『そうだっけ?』
『そうですよ…USTREAMで生中継してたり、とか…』
『いま、世界中の暇人が、
夜空を録画してるぜ…』
『おっ、あそこだっ。』
『待て待て待てっ。ここはわしの土地やっ。触るなっ。』
『お願いします。
「UARSにぶつかってこい。さもなきゃ破片を拾ってこい」
って、師匠の絶対命令なんですっ。』
『あかん、あかん。その破片は、わしのもんやっ。
『じゃあ、じゃあ、じゃあ、
僕たちも手伝いますから、
この破片をお宅まで運びましょう。』
『…どないすんねん。』
『それで、屋根に穴でも開けて、
「恐怖、衛星が家を襲った!」っていうことで売り込めば…』
『怪しいのう…
そんな与太話を作って、お前らに、なんのメリットがあんねん…』
『僕らは、たまたま通りかかって
それを目撃していたって事にしてくれれば…』
『……』
『目撃者として、テレビに出られるんですっ。
もう、この場所は、知られているはずだから、
すぐに警察が来ますよっ。』
『……』
『テレビ局に売り込む方法を知ってるんですか?
手記でも書けば、さらに大儲け。
NASAからの、はした金で
満足するつもりですかっ?』
『よしゃっ。そっちぃ、持てっ。』
では、『今日の一枚。』
去年、傷つきながら地球に還ってきた「はやぶさ君」
どうして、こういうロマンのある話が出来ないんだろう…
そういえば、今日はお彼岸の中日だ。
王家のー、谷のー前でー泣かないで下さい―。
そこにー、わたしは、いませんー。
うん、知ってる。
なんか、もう。
いろいろと、駄目なような気がする。
ちなみに、ロシア語翻訳はGoogle翻訳さん。
なんと翻訳文をしゃべったりもしてくれる。
一生懸命聴いたから、そんなには間違ってないと思うんですが…。
カナにした時点で、駄目か…?
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