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2011年9月22日 (木)

清兵衛とハロウィン

台風一過、というほどの晴天ではないが、ずいぶん涼しくなった。

ひと月ぶんくらい、急ぎ足で季節が進んだような気がします。 

 

 

 

 

 

しかし、「秋だなあ。」という眼で街を歩くと、ハロウィンだ。

ハンズを覗いてみても、ハロウィン。

ダイエーまでハロウィンだ。

 

いつの間に、こんなに日本人は、

ハロウィンが好きになったんだろう。

 

まだ、ひと月以上もあるじゃないか。

いまから、仮装の衣装を買い込んだりして

ハロウィンの準備をするんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清兵衛は、激怒した。

 

彼が丹精した、ジャックランタン用のカボチャを

父が、玄能でたたき割ってしまったからだ。 

 

 

『子供のくせに、南瓜いじりなぞをしおって……。』

 

『堪忍してつかあさい。もうすぐ、「はろうぃん」なんじゃ。

今年こそ、村で一番のランタンを…』

 

『そんなおもしろうない形のばかり、

もちっと奇抜なんを買わんかいな。

バーキンの南瓜というやつはすばらしかったそうじゃ。

えらい大けえ南瓜じゃった。』

 

『あの南瓜はわしにはおもしろうなかった。

かさばっとるだけじゃ。』

 

『子供じゃけえ、南瓜いうたら、

こういうんでなかにゃあ気に入らんもんと見えるけのう。』

 

『父さん、わしをバンコクの学校へ遣らしてつかあさい。』

 

『どがいするんね。』

 

『「ふるうつ・かあびんぐ」っちゅうやつを勉強したいんじゃ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『で、この与太話は、どこで落ちるんです?』

 

『どうしよう…』

 

『清兵衛は激怒した、

っていうセリフを書きたかっただけですよね。』 

 

『…うん。』

 

『「清兵衛は悲しんだ」っていうほうがよかったんじゃあ…』

 

『山椒魚?』

 

『大体「清兵衛と瓢箪」って、教科書にも載ってるから

題名は、みんな知ってはいるけど、

内容なんか忘れてますよ?』

 

『12歳の清兵衛は、瓢箪作りに取り憑かれるが

周囲の大人に理解されず、金槌で全て割られてしまった。

10銭で買った最後の瓢箪は

丹精して仕上げたのだが取り上げられ

彼の知らないところで、最終的に600円で売れた。

大人なんて…(100文字)』

 

『自分だって、忘れてたでしょうっ。』

 

 

 

 

 

 

 

『じゃあ、父親のいうことを聞いて、

巨大な南瓜を彫り出すんだけど、

どんどん腐って駄目になる、っていうのは?』

 

『あのカボチャ、生なんですか?』

 

『もとはね。だけど、日持ちしない。

だから、ハンズで売ってるのは

みんなプラスチックのフェイクだろう。』

 

『じゃあ、ひょうたんは?』

 

『あれは、皮だけを乾燥させている。

中身を取り出して、水につけて腐らすのよ。

それを陰干しして、表面を磨く。』

 

『腐らせる?』

 

『えらい匂いらしいよ。

清兵衛が父親に嫌われたのも、そのせいだ。

だから、ひょうたんを完成させるってのは

すごく時間がかかるらしい。』

 

『南瓜も乾燥できませんかね?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある時、清兵衛は、近在の畠で

一見ごくふつうな形をしたので、

彼には震いつきたいほどに、いい南瓜を見つけた。

 

『きっとだれにも売らんといて、つかあせえのう』

くどく、これを言って走って帰って、十銭で買い、

ハアハア言いながら還って行った。

 

清兵衛は、丹精してこれをランタンにし、

乾燥して柿渋と、父が飲みのこした酒を塗り、丁寧に磨きだした。

そして、ついに学校でも手放せなくなった。

 

「はろうぃん」の風習など知らぬ、修身の教師が

机の下で南瓜を磨く清兵衛を見つけると

「とうてい将来見込みのある人間ではない。」と、

さんざんに殴った。

 

清兵衛の手をこぼれ落ちた南瓜は、学校の小使に拾われた。

あれだけ評判の清兵衛の南瓜ならば、

さぞや立派な値がつくだろう、と

小使は、これを古道具屋に持ち込んだ。

 

 

 

そうして、頑固そうな古道具屋の主人に、

小使がおそるおそる、月俸10円の彼としては大金である

『五円。』と、言うと、主人は、

小使の顔と、清兵衛の南瓜を交互にぐっと睨めあげて

さんざんに、ためつがえすしたあとで、

こう、言い放った。

 

 

 

『要らん。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の、ジャックランタン。』

 

 

 

 

 

 

 

日本でも買える、カボチャランタン作成キット。

Helloween6  

 

 

20kg(!)

カボチャとセットで3980円

 

 

 

 

メインは、カボチャの方らしいけど

アメリカ人、すごいわ。

 

と、思ったら売り切れてた。

日本の南瓜でやったら、アリがたかるぞ。

 

 

 

 

 

 

 

うまいのか?これ。

Hellowween2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ランタン用のカボチャは、喰ってもうまくないそうです。

 

 

 

 

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