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2011年10月28日 (金)

坊ちゃんは松山の誇りなのか?

今日は伊予鉄道が開通した日。

 

 

 

 

 

夏目漱石の『坊ちゃん』で坊ちゃんが、松山に赴任して

初めて乗るのがこの鉄道。

 

『乗り込んでみるとマッチ箱のような汽車だ。

ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、

もう降りなければならない。

道理で切符が安いと思った。たった三銭である。』

 

というのがこれ。

 

 

 

 

夏目漱石の『坊ちゃん』というのは

松山に関してはほぼ、罵声に徹していて

なんでこの街が、ありがたがって

『坊ちゃん文学賞』とか募集しているのか

訳がわからない。

 

マゾ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坊ちゃんは松山の外港、三津浜に降りるのだが

そこでの記述はこんな。

 

 

『ぶうと云って汽船がとまると

艀が岸を離れて、漕ぎ寄せて来た。

船頭は真っ裸に赤ふんどしをしめている。

野蛮な所だ。もっともこの熱さでは着物はきられまい。

日が強いので水がやに光る。

見つめていても眼がくらむ。

事務員に聞いてみるとおれはここへ降りるのだそうだ。』 

 

 

ずいぶんな云われようだ。

 

 

『見るところでは大森ぐらいな漁村だ。

人を馬鹿にしていらあ、

こんな所に我慢が出来るものかと思ったが仕方がない。

威勢よく一番に飛び込んだ。

続づいて五六人は乗ったろう。

外に大きな箱を四つばかり積み込んで

赤ふんは岸へ漕ぎ戻して来た。

陸へ着いた時も、いの一番に飛び上がって、

いきなり、磯に立っていた鼻たれ小僧をつらまえて

中学校はどこだと聞いた。

小僧はぼんやりして、

知らんがの、と云った…』

 

 

 

とまあ、松山はもとより

大森なんてくそ田舎だ、と。

大田区民全員を敵に回す勢いだ。 

 

 

 

最期の小僧の『知らんがの』が利いている。

いきなり、東京理科大を出たばかりの兄ちゃんに

襟首を捕まられえて、『中学校はどこだ?』

と聞かれたら、そりゃ知らんがな、である。 

 

 

 

 

 

 

 

『それから学校の門を出て、すぐ宿へ帰ろうと思ったが、

帰ったって仕方がないから、

少し町を散歩してやろうと思って、

無暗に足の向く方をあるき散らした。県庁も見た。

古い前世紀の建築である。兵営も見た。

麻布の聯隊より立派でない。。大通りも見た。

神楽坂を半分に狭くしたぐらいな道幅で

街並みはあれより落ちる。

二十五万石の城下だって高の知れたものだ。

こんな所に住んでご城下だなどと威張ってると

人間は可哀想なものだ…』と

 

 

 

さんざんないいようだが、  

 

 

それならてめえ、金之助。

貴様の生まれは御府中か?

というと、三多摩だ。 

 

 

四谷の大木戸から西は、江戸じゃねえ。

早稲田なんて都の西北で、

『田舎でよろしいですなあ。』という場所だったはずだ。 

 

ふざけんな。この野郎。

無鉄砲なら負けねえぞ。

小供の時から損ばかりしているのだって負けねえや。

 

 

 

 

 

 

えーん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうは言っても、伊予鉄道というのは大した奴だ。

明治に開通したこの私鉄に対して国鉄予讃線が

松山まで通じたのは昭和も戦後になってからだ。

 

そんな後輩だから、国鉄駅の前は閑散としている。

松山市駅の前だって、いまは疲れて元気いっぱいじゃないが

がんばれ。

 

伊予電は、郊外線のほかに路面電車も持っていて

これが道後温泉まで行く。

 

坊ちゃんが赤手拭いをぶら下げていくところだ。

 

しかし、路面電車があってお城があったらいい街だ。

西日本にはそういう街がたくさんある。

岡山、広島、松山、高知、熊本。

 

 

その他に路面電車だけの街、というと

堺、長崎、鹿児島、と

ざまあみろってなもんだ。

 

しかも、あんた。

松山では、お城の下を通って

路面電車が、温泉まで行くのだぞ。

 

 

これは、うらやましい。

 

いいなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の一枚。』

 

 

 

 

 

 

 

 

明治末年、『坊ちゃん』出版と、

ほぼ同じ時期の伊予鉄松山駅。

00001910

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

な、なんか格調高いぞ、今回の記事。

投稿: 六郎 | 2011年10月29日 (土) 08時35分

六郎さん ありがとうございます。
いくら漱石は著作権が消滅しているとはいえ
こんな引用の仕方は、
怒られるような気がします。
ごめんなさい。

投稿: natsu | 2011年10月30日 (日) 13時12分

なんだか……すかっとしました。
『ぼっちゃん』は、世界少年少女文学全集で読んだときは、「おおっ! すばらしい」と思い、受験期にはひたすらありがたがって読み、今は……漱石の文筆家時代はたった10年かそこらと知って、なんだそんなもんか、と思い……アイデアに詰まると、鼻毛を抜いて原稿用紙に植えて気分転換していたと知って、いっしょじゃーん、と思い。こちらの年齢が作家と同じぐらいになってくると、見えなくていいものが見えるようになってきます。文豪も大変ですね。natsuさんも、たいへんだあ。

投稿: fullpot | 2011年10月30日 (日) 21時24分

fullpotさん ありがとうございます。
意外にむかしの小説には、
黒い部分があります。
漱石の鼻毛原稿
見たくはないですね。
なんかもう、いろいろとごめんなさい。

投稿: natsu | 2011年11月 4日 (金) 09時41分

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