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2011年10月17日 (月)

箕面のサルとフェラーリと

箕面のサルが市街地に出没している、というニュース。

(読売の記事へのリンク)

 

 

 

 

 

 

 

 

『なんで?

 

『増えちゃった一方で、

観光客のえさやり行為は罰金つきで禁止になったし

あぶれた連中が街中に出てくるようになった、と。』

 

『俺が大阪に来た頃は200頭くらいだったと思うけど。』

 

『いまは520頭だそうです?』

 

『500頭?』

 

『市街地のそばに野生のサルがいて珍しいって事で

天然記念物になったのに…』

 

『天然記念物になった時は60頭とか

言ってなかったか?』

 

『昔も、えさやりは禁止だったはずけど、みんな平然とやってましたし。

箕面は、滝とか紅葉とか大観光地ですから…

どんどん増えたんでしょうね。』

 

『箕面の滝は、すぐそばまで車でも行ける。』

 

『滝のそばに大きな駐車場があります。』

 

『駐車場から来る連中は襲われるんだ。

で、な?あいつら怖いんだよ。』

 

『えさをやるからいけないんでしょう。』

 

サルも舐めてやがって、女やこどもなんかだと

カバンを襲うんだ。』

 

『不思議と、滝道を歩いてくるひとは襲わないんですよね。』

 

『車に乗ってくる人間は

種類が違うと思ってたんだろうなあ。』  

 

『もう、箕面駅からサルの馬車で来るひとは

いないんですかね?』

 

『それを知っている人は40以上だろう?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『駐車場に止めている車にまで来るんだぞ?。』

 

『いつの話です?』

 

『ほんの30年前だ。』

 

『くすくすくす…』 

 

『で、まあ。車が止まって、中にひとがいるとサルが来る。』

 

『降りてこないと思って、舐めてますよね。』

 

『でもな、中には気の弱そうなやつがいる。』

 

『ちょっと群れから離れたところにいて、

うるうるしながら立ってますよね。』

 

『そんなやつがいたら、

えさをやりたくなるじゃないか?』

 

『だから、当時でも違反だったんだってば。』

 

『でもすんごい弱そうなんだよ。

それが、眼に涙を溜めて、列の後ろにいると

飴の一つもぽいって投げてやりたくなるじゃねえか。』

 

『いまの人は、真似しちゃいけません。

30年前の話です。』

 

『「畜生、怒られたっていいや」と、窓を開けるだろ?』

 

『はあ…』

 

『当然こっちは、うるうるしている子しか見ちゃいない。』

 

『…ええ。』

 

『そうすると窓の上から手が出てきて

ひょいと取っていく。』

 

『はい?』

 

『つまり、気がつかないうちに屋根の上に

強いやつが登っているんだ。』

 

『…うわあ…』

 

『そーっと近づいて来やがるから、気がつかないんだ。

いきなり、屋根の上から手が出てきたら

びっくりするぜ?…』

 

『だから、えさをやるなよ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でも、屋根の上のサルは、

そうやって卑怯なだけに最強じゃない。』 

 

『はい?』

 

『戦うんだよ。

別のサルと。

ひとんちの車の屋根の上で。』

 

『ははあ…』

 

『すごいぞ?

どどどどどーって。』

 

『屋根の上を?』

 

『わが愛車のスーパー・シビックの

白いボディを手形足形で

ダルメシアンみたいにしやがって。』

 

『アンテナも、折られたんですよね?』

 

『立駐に入れる時に、めっちゃ恥ずかしかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『で、な?あいつらは車を恐れない。』

 

『はあ…』

 

『とある日の夕方。箕面の駐車場に行ったら、

2.3頭のサルがいた。』

 

『2.3頭?』

 

『あいつらは野生だから、行動のパターンが決まっている。

えさやりの時間が決まっていて、寝る時間が決まっているから

夕方にうろうろしているやつは、相当な不良だ。』

 

『不良…』

 

『でかいんだよ。

当時ケータイなんか無いから、公衆電話を使いに行ったら、

BOXの上に、そのうちの一匹がいて、すげえでっかいんだ。』

 

『はあ…』

 

『で、あいつらは、電話ボックスを使うような貧乏人には

じろりと一瞥するだけで、えさをねだりもしない。』

 

『眼の前に人間がいて無視されるってのも、悲しいですよね。』

 

『でも、怖いぞ。

眼の前に、タッパ1mくらいのサル。』

 

『…それは、怖い…』

 

 

 

 

 

 

 

『そこにフェラーリが来た。』

 

『はい?』

 

『いるんだよ。あの山には。

平べったくて、いやに速くて赤いやつが煽ってくるな、

と思ったらフェラーリだったりするんだ。』

 

『あの山道に?』

 

『凸凹だし、一般車もるし、対向車もいるし

そもそも幅員4mくらいの道に2m巾のフェラーリがいたら

いい迷惑なんだけど、

走らせられるヘアピンの公道なんてほかに無いからな。』

 

『まあ、それ以外にもいろんな車がいましたけどね。』 

 

『一般車が減る夕方とかには、出てくるんだよ。フェラーリ…』

 

『…なるほど。』 

 

『で、そこにフェラーリが入ってきた。』

 

『しかし、よく気がつきましたね。

いくら目立つ車とはいえ…』

 

『だってすごい音だもん。

がろろろがろろろ、うぃんうぃんって。』

 

『ははあ…』

 

『フェラーリは、後続を待っていたのか

いったん駐車場に停まった。』

 

『ははあ…』

 

『そこにさっきのサルが来た。』

 

『ほう。』

 

『サルは、

素早くフェラーリの屋根に飛び乗った。』

 

『あの車でかいでしょう。』

 

『そうなんだよ。いくらなんでも

幅が一間以上ある車だ。

でかいサルとはいえ、目一杯手足を広げてようやく

隅っこがつかめるだけ…』

 

『サルも焦ったでしょうね。』

 

『サルが飛び乗ったのはいいが、あの車は後方視界が悪いから

運転手は絶対に気がついていない。』

 

『…そうですかね…』

 

『その証拠に、飛び乗った直後に、

がるっていって

フェラーリはエンジンをかけた。』

 

『お?』

 

『サルは飛び下りる暇なんかありやしない。

なにしろ捕まっているだけで精一杯だ。』

 

『それでフェラーリは?』

 

『がるろろがるろろかおおおおおん、と

目一杯、手足を広げた一匹のサルを屋根に乗せて

夕暮れ迫る、

箕面の山の中に消えていった。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の二枚。』

 

 

 

 

 

 

 

 

えさくれ、おれにもくれ。   

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くるまに乗ろう」カテゴリの記事

コメント

「サルの馬車」は知りませんでした
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フェラーリに乗ったサル
どおなったんでしょう
案外楽しんだかも知れないですね

投稿: れい | 2011年10月18日 (火) 08時59分

れいさん ありがとうございます。
箕面のサルの馬車って
いまの人は知らないんですか…
フェラーリに乗ったサルは
びびったと思いますよ?
彼がどこで降りられたのか、
すごく心配です。

投稿: natsu | 2011年10月19日 (水) 21時47分

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