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2011年10月 8日 (土)

ロータリエンジンの終焉

マツダがロータリーエンジンの市販車RX-8を生産中止、

というニュース。(読売の記事へのリンク)

 

   

 

 

 

 

 

そおかあ、ロータリーエンジンといえばマツダだよねえ。

 

でもいまや、燃費のために

信号で止まる、減速したら止まる。

 

エンジンがロックしやしないか?

という勢いでこまめにエンジンを切る時代になって

そのトップメーカーがマツダで、

デミオではリッター30kmとか言っているのに

小回りのきかないロータリーエンジンはもう作れない、

ということらしい。

 

 

 

 

 

悔しく思っているのは

もちろん、モーターファンだけではなく

すべての広島県人と、マツダの関係者の方々だろう。

 

ロータリーエンジンの市販車というのは

1967年に発売された、マツダ・コスモスポーツが最初である。

 

 

 

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とても印象的な

コスモ・ロータリークーペの

バックビュー

 

 

 

 

 

この車は、いまでもたまに見ることがある。

びっくりするくらい小さな車なのだがものすごく速い。

 

 

 

マツダは、実用化できたロータリーエンジンに社運をかけ

大衆車のファミリアにまで搭載する。 

 

ただし、このファミリア・ロータリークーペは

発売直後に大久保清がご購入して

鬼畜の犯罪を犯したために、いきなり暗いイメージを受ける。

 

マツダの不幸はまだ続いて、

1970年代に石油ショックが起こると

ロータリーエンジンはもとより、

マツダ本体の経営が危なくなった。

 

それで生き残っていたのに、今回の販売中止だ。

大変に残念である。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロータリーエンジンとは一体何だ?というと、

文字通りピストンでがたがたするんじゃなくて

回転運動させよう、というもの。

 

震動や騒音が少なくて済む。

なにより、そういうところに使うエネルギーが要らないから

本来なら燃費だっていいはずだ。

しかも同じ出力なら、うんと小さくできる。

 

マツダのロータリーは、いわゆるおにぎり型のローターが回る

ヴァンケル・エンジンだが

世の中には、ほかにもロータリーエンジンがあった。

 

エンジン技術が成熟していない頃には

『ピストンでがたがた』ってのはよくないよな。ということは

重大な問題である、と考えられていた。

 

特にピストンだと、エンジンの運動の軸とシャフトがどうしても狂う。

飛行機では重大な問題で、ライト兄弟最大のライバルだった、

ラングレー教授のエアロドーム号に積まれていた

最初のエンジンはロータリーだった。

 

もっとも、このマンリー・エンジン

5気筒がシリンダーごとくるくる回るという不気味な代物で、

後続は生まなかった。(写真がないぜ。)

 

もうすこし歴史に痕跡を残した事例でいうと、

零戦にも積まれていた多気筒星型エンジンなんていうのは、

ピストンエンジンの欠点を補おうとした物だともいえる。 

 

ガソリンがただみたいに安かった頃には

ガスタービン自動車というのが作られて市販された。

これも、ピストンエンジンを持っていない。

 

船舶用エンジンはピストンを持たない

蒸気タービンエンジンに変わっていくし、

飛行機もピストンを持たないジェット機になっていく。 

 

 

 

 

 

ただしそのかわり、ロータリーは小回りがきかなかった。

 

おにぎりのヴァンケル・ロータリーやガスタービンの羽根車は

弾み車のような機能を持っていて、

だから長距離高速ツーリングなんかには最適だった。

 

マツダがF1ではなく、耐久レースのル・マンに挑戦して

一度とはいえ優勝しているのは、

ロータリーの特色を最大に引き出したらだろう。

 

その一方で、こまめ切ったり出力を変えるのは苦手で、

街中でのアイドリングストップなんて出来ない。

 

クライスラーのガスタービンエンジンは

再始動するために、5分かかったそうである。

 

当然、石油ショックや排ガス規制で淘汰されてしまった。

 

 

車程度の大きさで、生き残った『非ピストンエンジン』は

マツダのヴァンケル・ロータリーだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マツダほどの大メーカーでも、自らのアイデンティティを掛けた

ロータリーエンジンが維持できないのか。

 

たいへんじゃのう。

 

 

 

 

 

でも、ピストンエンジンだけが

未来の車の姿ではないよ?

 

たぶん…

 

 

 

 

 

そうさ、電気モーターさ。なんて言うやつは

ぶっ飛ばしてやるから、

福山城の天守閣の下に来い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の一枚。』

 

 

 

 

 

 

 

ライト兄弟の『初飛行』に先立つ2ヶ月前

ワシントン、ポトマック河で行われた

エアロドーム号の公開実験。

 

0000earodome1903  

 

 

 

 

 

 

この写真の直後、

真っ逆さまに河に落ちていく。

 

 

 

 

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コメント

知り合いのお父さんがマツダのロータリーエンジンの開発責任者でした
(その子の家にテレビが取材で何度も来てました)
残念ですが時代ですね

今回の話もとても勉強になり
楽しませて頂きました
ありがとうございます

投稿: れい | 2011年10月 8日 (土) 20時12分

最後の写真、
鳥人間コンテストの1シーンかと思ってしまった(笑)。

投稿: 六郎 | 2011年10月 8日 (土) 22時49分

れいさんありがとうございます。
それはすごい。
是非一度お話を聞きたいものです。
 
いずれ復活してくれると信じています。
ちょいちょい止めるのが
エンジンの未來じゃない。
 
 
六郎さん ありがとうございます。
この『エアロドーム号』の実験は
動画で残っているはずなんですが
ただでは見せてくれないらしいです。
 
でも、びっくりするくらい
あっという間に墜ちます。
びっくり。

投稿: natsu | 2011年10月 9日 (日) 18時05分

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