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2012年3月23日 (金)

出歯亀の日

3月22日は『出歯亀事件の日』。

 

1908年(明治41年)のこの日、

豊多摩郡西大久保村の銭湯に行っていた

役人の妻、妊娠5ヶ月の幸田ゑん子が、帰ってこない。

心配した旦那の通報で捜索がおこなわれると、

27歳の美人妻は姦淫されたあげく、窒息死していた。

(Wikipedia 出歯亀) 

 

 

 

 

逮捕されたのが、当時35歳の池田亀太郎。

彼は、植木職人でとび職だったとされる。

女風呂を覗く常習犯で、実はこの事件日も

『洗い場の板戸の節穴。』から覗いていた、とされる。

 

 

そんなところから覗けるかなあ、と思うのだが、

困ったことにこのおっさんはのぞきの常習犯であるだけではなく

気に入った女性を追跡して湯上がりの状態で襲う、

つまり強姦だがそういうことの常習犯でもあった。

だから、『性犯罪者』としてマークされていた。

 

 

 

ここまでで十分に、井上公三的な事件なのだが

逮捕された亀太郎の面貌が

およそひどいものであったが故に報道は過熱する。 

 

 

極端な出っ歯だった、というのだ。

 

 

 

     

 

 

 

事件が起こったのが3月22日、

亀太郎氏の逮捕は4月4日。

 

 

『湯上がり美人妻の強姦殺人』というニュースは

世間の耳目を集め、警視庁はメンツを掛けて捜査した。

 

犯人としての亀太郎氏の特定は相当に早い段階だったらしい。

もっとも、亀太郎は6月の初公判で供述調書をすべて否認。

真っ向から主張が相違する裁判となって、

さらに世間が注目する。

 

結果として亀太郎氏は無期徒刑

(現在の無期懲役)を食らうのだが、

ここまでの報道はひどいぞ。 

 

 

 

    

 

0000_debagame6_2 

事件直後の報道 

『容姿端麗』はともかく

『円満なる主婦』は

余計じゃないか?

 

 

 

 

 

そして。事件が起こった明治41年の主要紙の大見出し。

0000_41th

(クリックで大きくなるけどさ。)

 

 

 

 

「予審」の段階で「出歯亀」という名前が使われ

法廷でも、弁護士が「出歯亀」と呼んだ。

 

衆目を集めた事件だったが故に、

こうやって、世間的に有名な事件となり、

いまでも、のぞき魔のことを『出歯亀』という。

 

『出歯亀』というのは、

固有名詞だったわけですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別件逮捕で取り調べをしたり、今見ると信じられない捜査だが

新聞報道は、もっとひどい。

 

 

逮捕直後、まだ公判も開かれていない段階で

「大久保美人殺 出歯亀の自白 畜生に劣る色餓鬼」

4月4日の逮捕直後には

「出歯亀逮捕談 忽ち顔色土のごとし 鬼の首を取った心境。」

初公判には「出歯亀見物の雑踏」というくらいである。

 

 

 

いかに、新聞がくだらないものか

ということがわかるだろう。

 

 

 

かなえだ、オセロだ、ということと同じ事を

全国紙がもっと愚劣で扇情的に

報じていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Wikipediaは、『亀太郎は冤罪だった。』と言うことに

誌面の半分を費やしているのだが、それもくだらない。

 

痴漢と殺人犯では、確かに大きな違いがあるが、

Wikipediaの投稿者は、意図的に

戦前と戦後の刑法の違いをごまかしている。

 

こういう人権派気取りの馬鹿は嫌だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

亀太郎は無期徒刑の判決を食らうが、5年後に仮釈放されている。

Wikiのえせ人権派は

『ほおら、無罪だったんだよ。』とか吠えあげているのだが、

 

この人の晩年は、そういった

支持者の全てをきれいに裏切って

素敵に馬鹿である。

 

 

 

 

0000_deba4_3     

 

 

昭和8年(1933年)に

亀太郎氏が再び

のぞきで捕まった時の

新聞記事。

 

 

 

 

 

 

亀太郎氏は、最初の殺人事件の後5年で釈放されて、

それで、田舎にでも引っ越すのかと思いきや、

犯行前と同じところに舞い戻っている。

 

標記の記事で逮捕されているのも早稲田なので、

最初の事件の場所大久保と、ほとんど変わりがない。

近隣は、今以上に口さがなかったはずで

なに考えていたんだろう。

 

おそらく魯鈍だったと思うのだが

人権派のWikipediaは決してそういうことを言わない。

さらにこの人はアル中だった形跡が濃厚なのだが

そのことについてWikipediaは沈黙している。

 

そして、世間がいかにアル中に偏見があるのか

ということについて朝日や、読売の記者ごときが

いかに酷いことをしてきたか、絶対に許さない。

本当に、絶対に許せない。

 

 

 

文句があるなら

受けて立つからかかって来やがれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の一枚。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『出歯亀』こと池田亀太郎の

顔はどのようなものだったのか?というのがこちら。

 

 

0000_debagame2_2      

不思議なことに

今日遺されている亀太郎氏の

ほとんど唯一の肖像。

美男ではないが

それほどの出っ歯だろうか。

 

 

 

 

ちなみに、昭和3年。

『老痴漢。捕まえてみれば往年の出場亀。』

という記事が出た時、

亀太郎氏は60歳であった。

還暦だ。

 

 

 

事件後に、ほぼ同じ場所に舞い戻ったのは

生活力のなさなんだろう。

 

猟奇犯人でも、

女なら阿部定みたいな生き方ができたかも知れないが

この人は60まで土木作業員を努めて、

あげくにのぞきで捕まっている。

 

なんか、哀れを感じてしまう。

 

殺人が事実なら糾弾されても仕方ないが、

25年後ののぞき事件を全国紙で報じちゃうあたり、

マスコミも残酷だ。

出歯亀もかなえもオセロも、全然変わってねえな。と思う。

 

お前ら、そんなに正義か?

 

 

 

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コメント

うーん。考えさせられます。
ものを書いていると、いつの間にか
筆が逸っているときがありますね。
そんなときは実に気持ちがいい。

出歯亀氏のことを記事にした記者は気持ちよかったでしょうね。

筆の暴力っておそろしいです。

投稿: fullpot | 2012年3月24日 (土) 00時48分

fullpotさん ありがとうございます。
うーん、勢いに任せて、無茶を書く
ということについては、
私も弁解の余地はないんですが、
この時代の新聞報道って、
定型文なんですよね。


「畜生に劣る色餓鬼」
「出歯亀逮捕談 忽ち顔色土のごとし 
鬼の首を取った心境。」

なんていうのは心に響きません。
いろいろ考えさせられます…

投稿: natsu | 2012年3月26日 (月) 10時48分

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