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2012年5月19日 (土)

天一坊の日

5月18日は『天一坊事件』の首謀者

天一坊改行なる人物が獄門、処刑された日。

   

  

  

  

 

 

 

   

    

     

    

   

       

暴れん坊将軍8代吉宗は、

紀州候だった時代には私生活でも相当に『暴れん坊』で

『心当たりのある』こどもがいたらしい。

     

それを知って、『天一坊』なる人物が

『自分は将軍の御落胤であり、近々然るべく対面を果たして

いずれ大名になるのだ。』と言って浪人を集め出した。

   

   

   

     

もちろん安定期の江戸幕府がそんなことを認めるわけはなくて、

天一坊は江戸南町奉行、大岡越前守の審問を受ける。

 

 

  

  

  

   

   

   

   

    

『そのほうが、天一坊なる人物であるか?』

  

『左様にございます。』

       

『さすがに「こってり顔」であるな。

密かに浪人を集め私党を作ろうとしているなどと聞くぞ。』

   

『滅相もございません。』

   

『しかし、多数の浪人と接触した上で、

「俺はもうすぐ大名になる。飲め飲めみんなおごりだ。」

とか、ずいぶんな景気だったそうじゃないか。』

    

『いえ、左様なことは…』

     

『ふんっ。この証人を見たら、言葉を失うわ。』

      

『…証人?』

  

『佐衛門少殿、佐衛門少殿っ。

こちらにいらしてください。』

 

『…?』

       

水戸の飲み屋で一度あったことがあったよなあ…』

    

『いえ、存じ上げません…』

   

『おうおうおう、てめえは覚えてなくっても

この桜吹雪に見覚えがあるだろうっ。』

  

『あっ、貴様は遊び人の金さん…』

  

『そうともさ。』

  

『あなたは一体…』     

    

『俺かい?

俺は江戸北町奉行の遠山金四郎だ。

この桜吹雪が目にへえらねえかっ。』

      

『ひえええー』     

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちょっと待ったー。』

   

『おや?これは御老中の橋下様。』

     

『公務員が入れ墨をしているなんて

許せないっ。』

     

『ああ…』   

『まあね…』

   

『しかも、お白砂で被告に対してクリカラモンモンを開帳して

被告に精神的圧迫を与えるなんて

論外だっ。』

      

Kinnsan

    

入れ墨裁判官   

   

 

   

『わかりました。それじゃどうすればいい、と。』

『クビですか?』

  

『配置転換します。』

    

『はい? 』

『江戸町奉行は南北二つしかないんだぞ?』

   

『だから遠山の金さんは南町奉行に。』

    

『『大岡越前守は?』

    

『あの人はクビです。』

  

『ええっ?あんな名奉行を。』

    

『だって「三方一両損」なんてぬるいことをやって

奉行所から出る一両は誰が負担するんだって事ですよ。』

   

『この件に関しては、大岡さんの自腹じゃないか?』

     

『ええ。でもね』

    

『…うん?』

 

『3両落とした左官屋が届けてもらったのに

「金は俺のもんじゃねえ。」と強情を言う。』

   

『うん。』

  

『拾ったほうも、「俺は善意で届けたんだからもらえねえ。」

とか言う。』

   

『意固地が服を着ているようなもので江戸っ子らしいじゃねえか。』

 

『それで、大岡越前の守が一両足してあわせて4両。

二人で2両ずつ分けろ。なに、俺も一両出して

お前らは本来の取り分の3両から一両減って、

みんな一両損だ。』

 

『わっはっはっは。これこそ、名裁判。大岡裁き、と。』

『いい話じゃねえか。』

『…ねえ。』

   

   

    

   

   

     

  

『一度きりなら美談だ、と思ってるでしょう。

だけどそんな実例があれば

日本中の貧乏人が必ず群がります。』

  

『あ。俺が3両落としました。 』   

『俺が届けたんだけど1両ください。ってコンビを組んで。』

 

『……』

 

『そうか、二人がつるめば

奉行からいつも1両余計に貰えるわけだ。』

『そいつぁ、大儲けだ。』

    

『だからそういう

野暮な奴が出てくるだろ?』

   

『あ、そうか。』  

  

   

   

   

   

 

   

   

   

   

   

   

  

   

   

   

   

   

では、『今日の三方一両損。』

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

『三方一両損』古今亭志ん朝

   

   

   

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お蔵出し企画、第三弾。

だいぶ書き換えました。

多くは喰わねえ。たったえちぜん。

   

    

   

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

いやー、ほんとですね。
橋下さんだったら金さんをどう処分したか……
楽しいです! しかし、役所というところは
刺青をした人が増えようがなにしようが
「お役所」から抜けきれないですね。
ついでに義侠心も彫りこみゃあいいのに! 

昔は落語って、退屈なだけでした。
最近になって、日本の話芸のすばらしさが
わかるようになりました。

投稿: fullpot | 2012年5月20日 (日) 08時41分

fullpotさん ありがとうございます。
 
確かに誰も『遠山の金さん』のことを
いわないのは野暮です。
橋下さんは、
多少しゃれがわかる人だと思うので
どんな答えをするのか聞きたいですね。
   
落語、最近は聞かないです。
これは新鮮でした。

投稿: natsu | 2012年5月28日 (月) 10時34分

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