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2012年5月25日 (金)

ゴルフの日

5月24日は日本初のゴルフ場がオープンした日。









オープンしたのは六甲山。

1903年に開かれた神戸ゴルフ倶楽部。


現在でも続いているのだが、お高級というか排他的で

会員の紹介がないと入ることもできない。

一見さんお断りくらいならほかのゴルフ倶楽部でもありそうだが

夏休み期間中の休日は何故か女性はプレイできない。


土日であれば、ラウンドだけで一人2万4千円。

グリーンフィー2万円以上というなら、これも

ほかのゴルフ倶楽部でもありそうな話だが、

コンペのあとにパーティーをやって飯を食って、

一泊して行き帰りに車を使ったら一人5万ではすむまい。

とんでもない施設である。







日本最初のゴルフ倶楽部が神戸に作られたのは

外国人や、関西の財閥の偉い人がいたから。


実際、いまの六甲ゴルフ倶楽部では、キャディになるには

外国語ができなくてはならず

関西では有名なお坊ちゃん学校の学生がバイトをするのだ、

ということがWikipediaに書いてあるのだが

その昔は『球童』と呼ばれて小僧扱いだった。



六甲山は市街から至近の距離にあるが

真冬には雪が降るので閉鎖される。

そのせいか芝生が育たないので

砂でグリーンを作った。




完全に植民地仕様である。









ゴルフなんて何年やらないだろうね。

お金がかかるのである。



個人が払うことはないのかも知れないが

もうそんな時代じゃないよなあ。


もちろん弊社事務所ではかような冗費は許さないので

ゴルフなどしない。










もちろん私が、ゴルフがへたくそだ。ということもある。



しかし、これでも建設業に身を置いている以上、

勤め人時代には『ゴルフをやれ。』と言われたことがある。


『…やらないか?』ではなく『…やれ』なのだ。



仕方なく打ちっ放しなどにいった。

ところが球が当たらない。










ゴルフというスポーツはティグランドから

短いホールで150m 長いホールだと500mくらいさきの

カップに向けて球を打つ。


人情として1打目でなるべく距離を稼いで

2打目で少し近くまで寄せ、3打目くらいでグリーンに乗せて

あとはパットで処理したい。


ところががそんな目算が立つ人ということになると

ボギー、あるいはダブルボギーペースということになって、

素人なら相当にうまい。








私の場合まず球が当たらない。

ゴルフのクラブというのは無暗とたくさんある。



なんであんなにたくさんあるんだろう。

いい加減、ゴルフを知っている人に

怒られそうな話ばかりなのだが

格安店でも、ワンセット16本10万円って、ハードルが高いぞ。






一応理由があって、遠くに飛ばすクラブは長い。



なんだろう、この頭の悪い説明。

ゴルフの説明でこんな馬鹿らしいところから入るのが、

この日記の心意気だ。



多少、工学修士らしい説明をすると

ゴルフというのはスイングのヘッドの運動エネルギーを

インパクトの瞬間でいかに球に伝えられるかが胆だ、

ということなんだと思う。


語尾の腰がいきなり砕けているのは

そんな難しい事が実現できなかったからである。









ともかく遠くに飛ばすクラブは

長くてヘッドが重ければよろしい。


それを素早く回転させてパキョ-ンと飛ばしたら

遠くに飛ぶ。






もちろん、あんまりヘッドが重いと早く振れないし、

軌道が安定しない、といった理由があって、

必ずしも重たいクラブは流行る訳ではない。



いまは金属製のヘッドが普通なので

びっくりするくらい軽かったりする。



しかし、昔は遠距離を飛ばすクラブのヘッドは木であった。

だから、いまでもクラブのヘッドが

まるんとしたかたちをしているものをウッド、という。



ウォールナットのクラブ、というと

ゴルフファンは興奮するらしいが、要するに『クルミ』である。

パーシモンというともっと興奮するらしいが

なんのことはなくて、『柿』である。

プロゴルファー猿が使っていたのも、確か柿の木だった。








ウッドにも何種類ものクラブがある。

一番長いのがドライバー。

3番ウッドはスプーンという。



ところが、だから、ドライバーなんかまともに当たらないのだ。

シャフトが,長くてヘッドが重いからただでさえふらふらする。




当たれば気持ちいいだろうな、とは思うし、

打ちっ放しなんかでまぐれで当たったリすると

実際、すごく気持ちがいいのだが

本番で当たることは、まずない。










ゴルフをやれ、といった先輩たちはまじめで優しくて、

設計部のコンペなどに誘ってくれた。


『このコースは易しいよ。』なんていわれたが

そんなことは関係ない。


フェアウエイに

球が落ちることなどないのだ。



第1打がまぐれで当たっても、

ぎゅうんと曲がって斜面に突き刺さる。

ゴルフというのは4人くらいでパーティーを作って移動するのだが

第2打目以降は、球が一番飛んでいない奴から先に打つ。

とっとと追いつけ、というわけだ。


従って、ティグラウンド第1打を打つとすぐにダッシュ、

という体制をとらねばならなかった。



しかも2打目は坂の上だったり下り坂だったり

とんでもないラフの中だったりしたので

2打目で追いつけることはまずなく、

クラブを数本もってダッシュするのである。



『アンプレアブル』っていうルールを教えてくれたら良かったのに…













クラブには何種類もある、と書いた。

ウッド以外にもたくさんクラブがあってこれはアイアンという。

我ながら、書いていて読者の人が怒らないだろうか、という

危機感を持たないでもないのだが、ここは大事なところだ。

耐えてくれ。君もつらいだろうが僕もつらい。



アイアンは文字通り昔は鉄だったのだが

いまはチタンとか何とか、かっこいい金属になっている。


これは一般的に1番から9番まであり、

番号が少ない方が長い。

そして、球が当たるところ(フェイス)の角度が垂直に近い。

番手が大きくなると短くなって、フェイスが開く。



つまり、1番アイアンだと遠くにまっすぐ飛ばせるが

9番アイアンだと、距離は飛ばないが高く飛ぶ。ということになる。


距離を変えることは、コース戦略上不可欠のことであり、

高く上げることは、ラフの草やバンカーの砂を

逃げやすく狙ったところにぴたりと止められる、

ということになる。



すごい人だと、バックスピン、なんていって

『ありゃあ、オーバーしちゃったねえ。』なんていう球が

ぎゅうんと戻ってきたりして、アイアンってすごい。



バンカー脱出用のサンドウェッジなどは、ドライバーの半分の長さで

ソウルの角度は45度近くある。








ところが私ごとき「とうしろう」にとって重要なのは

弾道の軌跡でもコース戦略でもなく、

『当たるかどうか』ということであった。



ここまでの説明でどこまで伝わったか不安なのだが、

ゴルフクラブはシャフトが短いほうが命中率が高い。


たぶんクラブを振った時の軌道が

短いクラブのほうが安定するのだろう。

同じぶれの角度でも、短ければ被害は小さい。




いや、止まっている球を打つ競技で

『命中率』とかいっている時点で

決定的に間違っているのかも知れないが、

プロでも、ティーショットのミスで予選落ちする、という世界だ。


ごめんなさい、一緒にしたらいけません。









しかしながら、そういう経験を踏まえて

私が選んだ選択肢は、ミドルホールのティーグラウンドに

5番アイアンを持って現れる、

という方法であった。


『おおい、ドライバーなしで届くんか?』といった

ヤジが飛んだのは最初の1・2回。

一度実力を見せつければ、みんな沈黙する。

気の毒がって…





もちろん5番だって飛ばない。

当たったとしても飛んでいくのは明後日の方角だ。



しかし、1番ホールというのは当日回るパ-ティだけではなく

コンペの全員がいる。

自意識過剰かも知れないがここで

ティーアップした第1打を空振りするのは恥ずかしい。


実は何回かやっている

狙ったわけではなく、本当に全力なのだが

3回目以降は笑ってさえくれなくなった。













で、まあへたくそ自慢はいいとして

とにかく、身内以外とはゴルフなんかするまいと思っていた。



ところがこんな私にゴルフ場の仕事が回ってきた。

ゴルフ場のクラブハウス、ということになると

花形の設計物件なのだが、当然そんなものは任せては貰えず

附属の宿泊施設の改修と、レストラン棟の新築だった。



それでも、月2回の定例会議には

専務以下の重役の皆さんが出席される。



そしてある時、この専務がとんでもないことを言った。       

『皆さんは、当然うちのコースを

回ったことがあるんだろうね。』









ないよ。








もちろん、そんなこと直答できないから営業課長と

現場所長の顔を見ると二人とももぞもぞしている。



二人ともないらしい。



1年半の工事期間中、

常に温厚だった専務がこの時は色をなして

『うちで仕事をする以上、

うちのコースを回らないとは…』

とまでいった。





そりゃまあ、もっともである。





ただし、営業課長に頼み込んで

『偉い人の組』からははずしてもらった。




当日編成されたパーティーは、お施主さんの専務とゴルフ場長

営業課長と、統括所長の『偉い人組』

そして、『現場を請け負う建築会社の所長』と『設備会社の社長』、

そして設計の設備設計担当と、私だ。







群を抜いてへたくそなのが私だ。





ゴルフ場の経営会社の人間がうまいのは当たり前、

建設会社の営業課長というのも、ゴルフは仕事のうちだ。



地場の建設会社や設備会社というのも

ゴルフは仕事のうち、

そして、唯一私より年下だった設備の子も

北大阪ではちょっと聞こえた設備施工会社の3代目で

ゴルフは英才教育を受けているのだった。









もう、泣きそう。






そもそもコースが、なんじゃこれは、である。



ティーグラウンドから見上げるような高みの

フェアウェイに打ち上げたり、

100mはありそうな谷を越えろ、なんていう。

泣きそうな思いでグリーンにたどり着いてみると、

これがあんた、できの悪いポテトチップスのように

三次元曲面でうねっている。




馬鹿なことをいっちゃいけない。

こっちはドライバーはおろかパターだけでラウンドしたほうが

スコアがいいんじゃないかと思っているのだ。



そんな奴に、崖とか谷とかクリークとか越えろ、と。

コツンと当てたらそのまま谷底に落ちるくらい

芝を短く刈りやがって。

いやがらせか?(嫌がらせです。)


もうね、はっきり言って社会的立場というものがある。

見栄を張る、という意味ではなく

一応は、元請け会社の設計部の担当社員だ。


腹の底はともかく『先生』といわれてしまう立場なのだ。

現場では、『お願いだからそういう言い方をしないでくれ。』

といって、定例会議なんかでは徹底してもらったのだが

刈り出された社長とかは知ったこっちゃない。



ラウンド前は、

『いやあ、今日はいい天気でようございましたな。』

なんてっていたのに、ホールを重ねるごとに無口になる。

気持ちはわかる。





でもこっちはもっとつらいのだ。



最初は私以外全員ダボとかで、足並みをそろえていたのが

インに入ってこっちを構わなくなったのは、

むしろありがたかった。




全力で接待ゴルフができる男、というのが私だ。

そして、接待する側から見たら、

これほど扱いにくい男もいない、

というのがこの私だ。



スポーツには誘わないでね。













もうゴルフなんてしない。

タイガー・ウッズが出て来た時に、

『ああ、こいつになら明日のゴルフ界を任せられる。』

と思ってクラブを置いた。



いまは石川遼君がいるから更に安心である。












もちろん、口ずさむ曲は『さよならの向こう側。』だ。






















では、今日の『さよならの向こう側。』


















このシーンのあとに百恵さんは

ステージ中央にマイクを置いて、芸能界をあとにします。


 

きれいな人だなあ。










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