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2012年6月26日 (火)

本願寺の日

6月26日は現在の築地本願寺が竣工した日。

(築地本願寺のHPへのリンク)




 

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前庭(っていうのか?)

が広くていいなあ。








このお寺っぽくない外観は

浄土真宗本願寺派の法主だった大谷光瑞の考えによる。

江戸時代の築地本願寺は、瓦の大屋根が特徴で

江戸のランドマークだったのだが、

『寺というのは、

本来はそんな形じゃなかったはずだ』

考えたらしい。













うん、まあそうかな。とは思うんだけど、

私程度の俗物で貧乏人だったら、『思う』だけだが

この人は自ら探検隊を率いて

仏教のルールを探しに、西域からインドへ

まるで三蔵法師の蹟をたどるような探検をやった。




 

この時同行したのが伊藤忠太という建築家。

法隆寺の柱を見てエンタシスを思い浮かべた人である。

 

で、二人が意気投合して出来たのが築地本願寺。

インド風、という解説が多いのだが

これがインドなのかなあ?


 

明治に入って、だいぶ敷地が小さくなってしまったのだが

それでも一辺100m以上ある巨大な敷地だ。










で、

 

 

 

この。『変わった本願寺』というのは神戸にもある。


 

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モダン寺といった方が

神戸の人には通りやすい。 









実をいうと、この文章を書くまで

神戸のモダン寺は、築地本願寺の『別院』

なんだと思っていた。

ところが、当たり前だが本山の西本願寺というのは京都にある。 

築地も神戸も『別院』という意味では同格なんだそうだ。

 

まあ、信者じゃないからどうでもいいし、

そもそも光瑞自身が気にしてはいなかっただろう。





















 

しかし、Wikipediaの写真ですら、このていたらくで

モダン寺は前面の引きがない。

狭いのだ。




築地本願寺は、

銀座から晴海通りを海に向かって歩いてその正面にある。

 

境内には広々と前庭を抱えて

悔しいけど、東京のランドマークだ。



 

そこに行くとモダン寺は下町だ、

築地だって下町だが、

モダン寺の周囲の下町っぷりといったらない。



 

何しろ、よその街の人に場所が説明できない。



 

『じゃあ、モダン寺の山門の前で。』という

待ち合わせをするカップルは、まずいないと思うのだが

よその街の人には、若干説明しにくい。



 

ここだ。

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ほら、わかんないでしょう。

花隈駅のすぐそばなんだけど

まずそもそも花隈駅がわかんないだろう。


 

『花隈駅』が通じるかしら?










 

昭和43年開通の神戸高速鉄道の開業時から

40年時間が停まっている。

 

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列柱にタイルの

花隈駅。








この写真は、何かのイベントらしくて

妙にたくさん人がいるが普段はほとんど人がいない。

博物館動物館駅のような場所だ。








 

周辺も下町だ。

 

水害や戦災や震災でも生き残ったような

店が周辺にあって、たのしい。

有名な洋食屋さんとか老舗のまんじゅうやとかがある。

こんにゃくやさんとかもある。


  

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ただ街並みはこんな。

右手にあるのがモダン寺

マンションと雑居ビル…

工事中の場所もマンション。







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モダン寺の裏の辺りも

すっかり変わった。







左手の青い看板には

『割烹用鮮魚 魚平』

と書いてある。

料亭が多かったわけです。










 

老舗じゃない店もたくさんあって、

花隈駅からモダン寺までは100mもないのだが

昼からやっている飲み屋がある。

もちろん飲み屋じゃない店もある。

ちっとも盛り場っぽくないのがさらにいい。

 

盛り場でもなく商店街でもないのに、

妙にもりもりとした建物の密度感、がある。







 

モダン寺のすぐ裏には銭湯があって

むかしは平屋で、トタン葺きの屋根で、

天窓からほこり臭い夕日が差し込んできて

都会の真ん中にいるはずなのに

客がいなくて、異空間のようでよかった。

 

よそもんだから、こういう無責任なことがいえるので

当事者は危機感を持っていたらしく

震災後にビルに建て替えられてしまった。


 

ただ、ありがたいことに銭湯としては営業していて

3層構造のややこしいミニ・スーパー銭湯になっている。









JRの高架下にはモトコーがある。

この通りについてはもはや説明はいるまい。







で、

 

『本願寺の日、』とか言いつつ

ちっともモダン寺に触れていないあたり 

この日記の心意気だが、廻りがあんまり下町で、

というか

廻りの街並みと比べると、

あまりに異質で

スケール感が違うからびっくりするよ?


 

なんか、豊満なインド美人が

ぱっつんぱっつんの服を着ているみたい。








 

門徒じゃなくてもイベントのうちのいくつかは

一般公開されているらしいんだけど

さすがに、おっさんが一人ではいるのは敷居が高い。




異質な外観と、それをあっけらかんとして受け入れている

普段着すぎる街がいい。










このお寺は
JRの電車からも見える。  


JRのこのあたりの区間は、

西日本で一番はじめに高架鉄道になった場所で

その一方で神戸の山が一番海に迫ってくる場所だ。


従って立体的にごちゃっとした街並みの中に

冒頭のお寺っぽくない外観の建物が

雑居ビルの間から、にょっと出てくる。 

 

よその街から来た人に、予告しないでこの風景を見せると

たいてい驚くのでたのしい。















 

大谷光瑞という人は神戸にいくつか別荘を持っていた。

須磨浦公園、というのは関西の人には

説明無用の絶景で、駅を降りるとロープウェイがあって

山の上には小さな小さな遊園地があって、

展望台があって、昔はぐるぐる回っていた。

いまもあるのかなあ?

(あった。須磨浦公園のHP。

それよりも、これほどやる気のないHPがあるのだろうか、

という脱力感がすばらしい。)

 

眼下には瀬戸内海が陽光をあびている。

ここに、この人の別荘があった。









 

さらにこの場所を譲ると、神戸の岡本に別荘を造った。

 

阪急岡本駅というのは駅自体がすでに相当に丘の上で

周辺は高級住宅街なのだが

その西側を延々と坂道を登って、

さらに参道の階段を100段くらい上ると岡本八幡神社、

というのがある。

 

私が毎年初詣に行くところなので

御利益のほどは頼りないのだが、

振り向くと、碧色の海と街が見える。












ここだって十分に絶景なのだがまだ丘の中腹で、光瑞は、

これを登り切ったところに二楽荘という別荘を造った。


 

0000nirakusou



これは一体

なに風、というんだろう









なにしろ、ほとんど一般公開されていない建物で

築後25年で消失してしまったためにろくな写真がないのだが

シルエットだけ見たら、ラブホテルのようだ。


 

六甲の山腹にそんな建物があれば

絶対に行っていただろうと思うのだが、いまはない。

この建物も伊藤忠太の設計なので

怪しげなラブホテルとは

画然と一線を分けたデザインだったのだが、

残念ながら焼失してしまった。

 

一部が廃墟として残っているらしいのだが、

ここはいま、とある宗教団体の私有地なので入れない。



















 

では、『今日の岡本八幡。』








 

岡本八幡神社名物。

奉納しゃもじ

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岡本神社には、普通のお守りもあるのだが

変わっているのがこのしゃもじ。

大・中・小の三つをセットで買う。

 

それぞれに名前と願い事を書いて、

小は、こうやって神社に絵馬のようにお供えする。

 

中は家の鴨居に飾って、

大は普段のしゃもじとして使う。


 

だから、大には願い事は書かない。

たいてい6月くらいに

『あああ、今年も駄目だああ。』といって

ご飯がよそえなくなるからだ。








むう。







 

岡本神社からの夜景。

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これの、さらに上からの夜景を独占できたんですってよ?

おくさん。






 

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どうでもいいけど、手前のビールはともかく

ゆでイカリングはなんなんだろう?

 

 

 

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おこられませんように」カテゴリの記事

コメント

神戸市や関連法人のいい加減さには
笑ってしまいます
野球好きの人とか神戸市に就職していたら
一日中練習していて給料がもらえます

おっとエンタシスな体型なので、だまっとこ…

投稿: FREUDE | 2012年6月26日 (火) 23時17分

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