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2012年6月16日 (土)

タメ語が好かれるわけねえだろ?

読売新聞に、こんな鼻クソみたいな本が紹介されていたので

ご紹介する。

 

 

 

 

 

嫌われる敬語 好かれるタメ語』
 
  

内山 辰美 ( 中経出版 2008.12.4)

 

Uchiyama_pic01

 著者の内山先生

 講義を印象深く話す力は天下一品。

 というだけあってコッテリ顔。

 

 

 

 

 

タイトルについては、キャッチーにして

関心を呼びたい、のかなと思う。

 

 

彼女が講師を務めている、

『株式会社話し方研究所』というのが

社名からして日本語間違えてないか?と思うのだが

書評欄に載っている内容説明が

ガツンと頭が悪いのでめまいがした。

 

 

頼むよ、最近血圧も高いんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、新しく担当としてA社に行くように言われた場合

 

『A社ですか? はい、早速お伺いします。

課長のお知り合いの方のご紹介いただけるのでしょうか?』

 

というのはよくないそうだ。

感謝の気持ちが出ておらず、事務的で冷めた印象を与えるんだと。

このくらいの言葉遣いができたら十分だと思うが…

『お知り合いの方のご紹介いただける』という日本語は変だが。

 

 

 

 

対して、『好かれるタメ語』

 

『え? ほんとですか!? ありがとうございます!

 よろしくお願いします』

⇒上司の気持ちに感謝して、やりたいという熱意も伝わる

 

 

 

うっそでー

 

まず初めての会社に行くのなら

A社なる会社についての情報を聞くのが最初だろ?

A社担当になるのが憧れだったとしても、

その驚き方は不自然だし、

そもそも一般論にする話じゃない。

  

内山先生の本を買って密かに『勉強』していたのなら

とんでもなく嫌な奴だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに別の事例。

『たとえば、上司から急に仕事をふられたしよう。 
もともと、上司が今週中にすると
自分で公言していた仕事だ。 

 
 しかも、週末の金曜日にいきなりあなたにふってきた。 
 だまって引き受けるのはしゃくだ。
 何か言葉を言い返したい。

「それは、課長がお引き受けくださったものでしたよね。
 私の仕事の状況はご存じでいらっしゃいますよね」』

 

 

と、これは良くない、と。

これはコピーペーストであって、著作権のことはともかく

一言一句丸写しなんだけど日本語おかしい。

しかしまあ、喧嘩になるかなあ、という気はしなくもない。

そこで、

 

 

 

 

『ええっ!?今からですか?今日が締切ですよ。 
何とかならないんですか・・・』

とフランクに言えば上司も

「でもうちのワイフも怖いんだ。手伝ってくれよ。」

 

 

と大いにOK。

上司とのコミュニケーションも取れて

君はもう島耕作だ、という。
 

 

 

 

 

 

 

 

お前サラリーマンやったことないよな?

っていうか人生なめてるだろ?

 

 

 

 

 

 

俺が何が嫌いかと言って、

マナーとか作法とかを賢しらに教えてくる馬鹿だ。

松の廊下で叩き切ってやる。

 

 

そしてこうやって、日本語の基礎が怪しいくせに

生意気に話し方講座、とかやるやつ。

「タメ語」とか言っている時点で日本人としてダメだろう。

 

 

 

 

ビジネス会話であれば、『立場』がある。

取引先に値上げを伝えるとき、あなたの会社が

上位であれば逆にへりくだってはいけないことがある。

 

上司と部下であっても、馴れ馴れしい会話が許されるのは

一緒にカラオケを歌ってからだ。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大変失礼しました」と改めていわれるよりも

「ごめんなさい」と素直に謝られた方が

好感を抱くこともある。 

 

というのは大間違いだと思うよ?

ビジネスシーンで単に『ごめんなさい』とか言えば

『馬鹿だなあ。』と思われるだけ。

 

結局人間関係なんだろうな。

知らない奴に『タメ語』を使われたら

素直に腹が立つし、

だいたい目下の人間がそんなことをするなら

まずは一緒に飲みに行こう。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の一枚。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな本が出版されることも驚きだが

ビジネス書の9割がこんな具合だ。

森林資源の無駄、として

怒ってもいいんじゃないだろうか?

 

Prinsess_mononoke

  

 

人間なんか大嫌いだ。

 

  

    

 

 

 

 

 

 

 

 

そうは言っても、以下の一節はとても気に入った。

 

 
上司に好かれるタメ語

 
食事してちょっと一杯、と思っているんですが、

よかったら一緒にいかがですか?


◆ポイント
 ・上司だからといって仲間外れにされるのは腹が立つ

 

 

 

ポイントがポイント。

うん、腹立つよね。

こういう間抜けさが『愛される三流本』

なんだよなあ。

 

 

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ふざけんなよ、こらあ」カテゴリの記事

コメント

同感です。ビジネス本の90%が怪しいってところ。

私も最近 ”怒らない技術”ってやつを読んで、時間を返していただきたいと思ったばかりです。

日本語も、人の気持ちも 難しいんだから。

投稿: ぷく | 2012年6月16日 (土) 18時41分

わたしも怪しいの読んだことあります。

面接でわざと遅刻したりコーヒーをこぼすなど失敗をすると
面接官の印象に残ります。っていう

本は捨てました。


投稿: ぶぎょう17 | 2012年6月16日 (土) 22時37分

ぷくさん ありがとうございます。
『怒らない技術』で検索して、
アマゾンのレビューを見ると
散々ですね。
『ひとやすみ、ひとやすみ』だけなら
一休さんにも言えるっちゅうことです。
 
ぶぎょう17さん ありがとうございます。
そんな本があるんですか?
面接でコーヒー出してくれるんなら
相当に脈があっただろうに
惜しいことをしましたね。って思います。
男は黙ってサッポロビールって言って
就職したあの人が今は・・・・・・

投稿: natsu | 2012年6月19日 (火) 18時06分

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