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2013年3月21日 (木)

ポートピア The city of light and waves

3月20日はポートアイランド博覧会が始まった日。

1981年のこの日、神戸市の沖合に作られたポートアイランドの

『島開き』を記念して開催された。

(Wikipedia 神戸ポートアイランド博覧会)

 

 

 

 

 

      

ゴダイゴである。

懐かしいだろう。 

  

この曲は、博覧会のテーマソング。

 

 

 

 

 

 

  

ポートアイランド、というのはここ。

0000port_island6_2   

 

 

 

 

(クリックで大きくなります。)

 

 

 

 

 

  

左側の島がポートアイランド。

2期工事で、さらに南側に広がり

沖合に神戸空港島ができたために

随分と大きくなった。

  

東側の島は『六甲アイランド』

 

 

 

 

 

 

これらの島はいずれも、山を削って埋め立てられた.。

神戸市は六甲山系が海に逆落としするような地形。

 

 

平地がない。

  

 

『六甲山系の北側を合併して、そこに副都心を作ろう。』

という構想は戦前からあった。

具体的には、今の『西神ニュータウン』。 


西神ニュータウンは1965年に神戸市のマスタープランで決定され

1972年に着工される。(参照)


隣接して工業団地を作った西神ニュータウンは

『通勤型』の日本のニュータウンではなく

職住一体のイギリス型の『ニュータウン』を目指したもので

日本では最初の事例。

 

 

 

 

 

 

 

 

   

同時期に神戸市は、

六甲山系の北側を開発しようとするのだが

そこで奇抜な工法を思いつく。

  

『削った山の残土で

海を埋め立てたらいいんじゃね?』

 

  

そこで、高倉団地、横尾団地、名谷団地、

総合運動公園、産業団地などを造成し

その残土を埋め立てに使うことにした。 

 

0000port_island2

 

 

 

 

 

 

 

 

(神戸市 『ベルトコンベアの概要』)

(クリックで大きくなります)

 

 

  

『街を作るために台地を削って埋め立てる。』というのは

家康の江戸建設でも見られた。


しかし、この時は『幕府の首都』たる江戸に

多くの平地を作ろうとしただけで、

水が出なくて谷や坂ばかり多い山手の人口は極端に少なく

江戸という街は人口分布で言えば、

ひどくバランスの悪い街だった。

 

 

 

  

神戸は違った。

山手で団地を作り、その土でポートアイランドを作った。

どちらも販売対象になり住宅地になるので、よその自治体から

『株式会社 神戸市』と

その儲け方を揶揄されたくらいである。

 

 

 

 

 

 

しかし、須磨の高倉山辺りでは大した標高はないが

それでも、そこを縦断する道路は貧弱だ。

 

そこで神戸市は延長14.5kmのトンネルを掘って

ベルトコンベアで土を輸送する、という

『思いついてもアホらしくてできないアイデア』の典型のような

須磨ベルトコンベアを実現する。

 

 

 

延々とトンネルを抜けてきたコンベアは

高倉山の山腹を突破すると、

山陽電車、国道2号線、国鉄山陽本線を

高々と跨いで、須磨の海に入る。 

800pxsumaconveyor5556    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一体これはなんだ?というと海に突き出した土砂積出施設。

 

この埠頭に平底の土砂運搬船が泊まり

写真にある黄色い積出装置が、ぐーっと動きながら

『転覆するんじゃないのか?』というくらいに

運搬船の上に土砂を落としていく。


赤錆た傘のようなカバーは土砂が埠頭の側に

落ないようにするもの。

桟橋のそばに土砂が落ると水深が浅くなって

接岸できなくなるからだ。



うまくできてやがんなあ。

 

 

 

 

 

 

   

その船が三宮沖まで行って、土を沈めてまた戻る。

ゴミを運んで埋め立てる、なんていうのよりは

トラックを使わないだけでも気が利いている。


ポートアイランドは1981年に島開き。

ちょうど、日本がバブルの跳躍へ助走をしている頃で

その後もこの『山から海へ』方式が引き継がれた。

  

1988年入居開始の六甲アイランド、

2005年竣工のポーアイ2期工事、

2006年開港の神戸空港島まで続く。

 

 

 

 

 

 

先ほどの須磨の土砂積み込み桟橋は

神戸空港島の埋め立てが終わる

2005年まで残っていたので、

今でも覚えている人が多いだろう。 

 

 

 

 00000port_island_4

 運んだ土量と

 埋め立て先  

(クリックで大きくなります)

 

 

もっとも、さすがにバブルがはじけると時期を逸し、

ポーアイ2期は空地だらけだった。

六甲アイランドでも島の南部には空地がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちっとも島の話をしていないな。

 

 

 

 

ポートアイランドは住宅団地、だと思っている人が

いるかもしれない。

もちろん、いまも1万5千人が住む大住宅街だ。

  

しかし当初から、ここはコンテナ港としての機能を求められていた。

敷地の2/3がコンテナ港と倉庫・駐車場だったのだ。 

0000port_island7      

 

 

 

 

 

 

 

(神戸市HPより。クリックで大きくなります)

  

この図面は現状だが西側のエリア、オレンジ色の

いま神戸学院大とかが建っている部分もコンテナ港だった。

 

 

 

 

  

1960年代から船舶輸送のコンテナ化が始まる。

貨物を同じ規格の鉄のコンテナで船で運び

ガントリークレーンで揚陸して、

すでに準備してあった輸出用のコンテナを積む。

       

それまでの荷役が船のデリックから規格の違う木箱や

麻袋を降ろし、積み込みも同様にやる。

外国航路の貨物線は1週間くらい

神戸に滞在せざるをえなかったわけで

南京町に外人バーが建ち並ぶ。

 

ところがコンテナ時代になると、来た船は半日で出て行ける。  

 

コンテナ船の効率的な運用のために

世界的なトレンドになる。

 

トレーラー、幹線道路の整備で日本でもそれに

対応できるようになりつつあった。 

 

外国船は『オー、ワターシ、ふくはらイキタカッタデスネー。』

という下級船員の恨みを飲んで

神戸を出て行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうなると、深い水深で接岸できる岸壁と

クレーンのスペースととコンテナヤードを広大にとった

コンテナ港が必要になる。

  

それまでの日本の港湾は、櫛の歯のように突堤を

突き出したスタイルだった。

これでは下ろしたコンテナのやりくりがしにくい。

 

既存の摩耶埠頭なども突堤の間を埋め立てたりするのだが

すぐには間に合わないし、

いずれ大規模なコンテナ港は必要である、として

開発されたのがポートアイランド。

 

ポートアイランドのコンテナヤードは

島開きに先行すること10年、

1970年から順次、運用を開始した。 

 

 

 

 

 

その後、水深の浅い西側のコンテナヤードは売却されて

六甲アイランドやポートアイランド二期のヤードに

引き継がれた、と神戸市みなと総局のHPには書いてある。

 

しかし、それが公式コメントなら嫌だなあ。

ポートアイランドは1980年のポーアイ博覧会から、

すでに30年以上経っているのだ。

 

 

  

住民の高齢化、空洞化は進んでいる。

 

 

  

街の活力も、なんとなく衰えた。

  

博覧会の遺産だった、遊園地ポートピアランドは既になく、

IKEAになっている。

商業、業務エリアの中心にあったダイエー系スーパーKOU'Sは

2002年に閉鎖されて、いまも更地のままだ。

 

 

0000port_island4       

 

神戸市の分譲案内

1万平米かあ。

すごいなあ。 

 

 

 

 

 

 

左側の更地ですね。

0000port_island8    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

売却された西側のコンテナヤードには

神戸学院大など3つの大学が進出し

かつての岸壁は『しおさい公園』という親水公園になった。

0000port_island9_2     

まあ、すてき。


大学を誘致して

若い人が来るようになるなら結構だ。

コンテナ港の跡地をそのために活用する、

いうのなら素晴らしい。








しかし、もう移転して6年になる。

なのに、この写真の東側にある幹線道路から

さっきの親水公園の方を見るとこんな感じである。

0000port_island10    

 

ザ・細い道&倉庫+駐車場。












まあ、たのむよ。

  

島ごと街を一から作ったのは偉大だけど、

竹藪じゃあるまいし、

50年経ったら一斉に枯れ果てるってのは無しだぜ。

































では、『今日の一枚。』 














がらがらだった、ポートアイランド2期部分も

多少埋まってきて、その中には理化学研究所があり

そこには、演算速度世界一を記録した

スーパーコンピューター『京』もある。

 

0000port_island11     

 

 

 

つ、津波が来たらどうしよう…

  

『京』の神戸建設の決定は2007年で、

東日本大震災も、『三連動地震』なんていう言葉も、

知られていなかった頃だとはいえ…

  

そうじゃなくても、阪神大震災で

ポーアイはずぶずぶに液状化したのに…

 

 

『CITY OF WAVES 』

冗談じゃないってことも頼むぜ。









 

0000_renho_2         

だから無駄だって

言ったじゃない 

 

 

 

 

 

うるせえっ。

 

 

 

  

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そんな時代もあったよね」カテゴリの記事

コメント

いつも以上に生き生きしていらっしゃる表情が
想像できました

さあて神戸の街はこれから
どっちの方向へ向かっていくのでしょうね
もうすぐノビルが出てくる頃、ぬたを作ろうとわくわく、
気楽な神戸市民がここにおりますです、はい

投稿: FREUDE | 2013年3月21日 (木) 23時23分

モザイク行った事あります。海が見えるオシャレな場所。大震災での被害が凄かったみたい。その後は、どうなったのかな。

投稿: あ | 2013年3月23日 (土) 10時58分

Freudeさん、ありがとうございます
神戸は自然も豊かですね。
 
これからどっちの方角に行くんでしょう。
『未来都市』の看板は
下ろして欲しくないんですが。
 
 
あ、さん、ありがとうございます。
モザイクは
ポートアイランドじゃありませんが
震災で相当の被害を受けたのは
同じです。
 
ハーバーランドに元気はありませんが
モザイクは、そこそこ元気です。
神戸にお立ち寄りの際には是非。

投稿: natsu | 2013年3月25日 (月) 10時26分

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