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2013年5月18日 (土)

群馬はアメリカだ                 -アメリカの免許取得率の低下-

アメリカでも、自動車の免許を持つ人が減り、

2011年には免許取得率が過去最低の86%になった、

というニュース。(ロイターの記事へのリンク)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1992年の90%から、20年で4ポイントの減少。

免許取得率ばかりか、ひとりあたりの走行距離も過去最低で、

こりゃ車離れは本気だぞ、と。

 

 

 

そうはいっても、このパーセンテージは

免許取得可能年齢に対する比率で

アメリカは州によっては15くらいで免許が取れる。

 

 

 

そんなガキからじいさんやばあさんまで含めての86%だから

どんだけ車が好きなんだ?アメリカ。

という気がしないでもない。

たぶん、まだ大丈夫なんだろう。

 

 

 

 

 

対して、『車離れ』と言うことでは大先輩なのが日本。

それはもう、トヨタがドラえもんをかり出して

『免許取ろうね。』っていうキャンペーンをやるくらいである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うーん、アメリカでも車離れかあ。』

 

 

『北米市場はドル箱です。台数はもとより、

単価にしたって、中国なんかとは比べものになりません。』

 

 

『そうなんだよなあ。そもそも1980年代の自動車摩擦以降

部品メーカーも含めて、

生産拠点も資本も相当つぎ込んでるからなあ。』

 

 

『国内でも軽自動車が一番売れる時代で

どんどん単価が落ちてます。

北米市場がこけたら日本メーカーは全滅ですよ?』

 

 

『うーん』

 

 

『うーん』

 

 

『日本でやってるみたいにCMにドラえもん出すか。』

 

 

『まあ、ドラえもんはいまやワールドワイドですけど、

出来ればアメリカンなヒーローのほうが…』

 

 

『スパイダーマン。』

 

 

『壁を這えます。』

 

 

『じゃあ、スーパーマン』

 

 

『空が飛べます。』

 

 

『うーん…』

 

 

『うーん…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしまあ、アメリカのキャピタリズムを

舐めてはいけないのかも知れない。

 

 

GEが電球工場の償却が済むまで

蛍光灯のパテントを握りつぶしたように、

GMはロサンゼルスを中心に広く路面電車網を持っていた

パシフィック電鉄にとどめを刺すために、

バス会社を作って客を奪った。

 

アメリカの資本主義は、意表を突いてえげつないことをする。 

 

 

 

 

あの国の大企業は、CMにドラえもんを出す、とか

そんなかわいい事じゃなくて、

TPPで自動車を保護商品にする、

くらいの力業をやりかねない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうはいっても消費者が要らん、

というものを無理に

買わせることも出来ないだろう。

 

 

記事にもあるがベビーブーマー、つまり

第二次大戦から復員してきた男たちがパコパコやって

1945年以降に生まれた子供たちが

いまや60代後半にさしかかり

本格的にリタイアする年齢になってきている。

 

 

年寄りでも元気な人は、

アクセルとブレーキを踏み間違えたりしながら

相当高齢まで運転するが、買い換え需要は減るだろう。

 

 

 

 

 

 

 

で、

 

アメリカがそうなら日本はどうなんだ?というと、

こんな統計がある。

(とどラン 運転免許保有者数 2010)

 

 

これ、個人の人がカウントしたものらしい。

ご本人も解説の中で書いているが

免許保有資格者という意味では18歳以上と言うことになるのだが

そんな推計値はなかったので20歳以上の人口で計算した、とある。

 

 

だから厳密に言うと多少違うかも知れないが

それにしたって、すごい労作である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、まあ

 

大体の傾向でいうと大都市の保有者率が少ない。

 

最下位は東京で67%。

ブービーが大阪で69%。 

6割台はこの2都府だけで、全国平均は77%。

 

 

もっとも、東京は母数が大きいので、

取得者の絶対数では日本一である。

 

 

 

 

 

 

まあ、そんなもんかな、と思う。

いや、むしろ予想よりも高いような気がする。

 

 

これを読んでいる皆さんが、いくつかわからないが

周りで免許を持っている人はどのくらいいるだろう。

必ずしも高齢者が多い、とも思えないのだ。

 

つまり日本の場合、単純に『車離れ』ではない。

かつては取得率が高かったけど『最近のわけえやつはよう』

という単純な話ではないと思う。

 

 

 

 

私の母親くらいの年齢、つまり70過ぎだと、

女性で免許を持っているのは少数派じゃないだろうか。 

男でも70以上で免許を持っていないという人は多いだろう。

このあたりがアメリカと違うところだ。

 

 

 

 

 

30代以下の年齢でがっくり取得率が落ちるのは

日米共通だと思うが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、

取得率の上位の道府県を見ると、これがよくわからない。

 

公共交通機関が未発達な地域で取得率が高いか

というとこれが疑問なのだ。

地方に行くと取得率が増える、というのは

都心から100km圏くらいまでで、

その外側はそういう公式が当てはまらなくなる。

 

 

 

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とどランから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たがって、日本一の免許取得率の県は

上野まで100kmちょっとの群馬県で85.8%。

ほぼアメリカである。

 

 

 

そして、それ以遠の青森、岩手、秋田、北海道という、

お世辞にも公共交通が発達しているとは言えなさそうな地域の

取得率が全国平均を下回っていたりする。 

 

 

 

国鉄がJRになった時に

最もたくさん廃線区間を出したのが北海道だ。

 

炭鉱区間の廃線も多かったし、

明治政府が網走刑務所の囚人を使って

採算を度外視して敷いた路線もあるから

必ずしも需要の要請で敷かれていた

区間ばかりではなかったはずだが、

鉄道もなくて車も乗らない、となると、

北海道の人は

どうやってくらしてるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、アメリカで『自動車離れが進んでいる』ということになると、

あのどっぷりと自動車に浸かったような

あの国はどうなるのか?と思うのだ。

 

 

 

 

 

週末になると車で巨大なマーケットに行き、

ディズニーランドにも車で行く。

飯を食いに行くのものも車、ドライブスルーも

ロードサイドショップもアメリカ由来のもの。

 

 

映画を見る時でさえ、

ドライブインシアターといって

あいつらは車から降りないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそも街の作りが違う。

 

2013y05m18d_161654617

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たぶんニューヨーク郊外のどっかの街。

通りの名前から特定できるんだと思うけど、

あまりに見事に、『インターチェンジ』と

『孤立したカーアクセス型の住宅街』に見とれて

場所をメモするのを忘れました。

 

 

しかし、ここまで見事じゃなくても、

アメリカの住宅街ってのは幹線道路があって、

インターチェンジがあって、車でアクセスできるのが当たり前。

 

 

 

 

 

 

日本のニュータウンとは発想が違う。

 

 

 

 

 

 

だいぶ注釈が必要な話になるのだが

日本で初めてのニュータウン、『千里ニュータウン』を見てみよう。

 

2013y05m18d_183215218

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千里ニュータウンの特徴は徹底して街路に序列をつけること。

通り抜けるだけの

『通過交通』というものを憎み倒したのだ。

 

 

だから、高速道路並みの幹線道路である南北の新御堂筋と

東西の中央環状線だけはすっきりしているが

それ以外、府道レベルの幹線道路でも

地元の人間じゃないと使いにくい。

 

 

さらにそれ以下、街区レベルの道路と言うことになると

物理的に通り抜けが出来ない。

 

2013y05m18d_162218945_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比較的太い準幹線道路が、

幼稚園などがある近隣センターに通じている。

 

 

しかし、その先、個々の住宅に行く道は幅4mほどで

しかも行き止まりである。

 

 

 

「なんか細い道が出てるじゃないか?』

というのは大間違いで、

これは歩行者専用道。

 

しかも、幅が狭くて車が入れないだけじゃなく、

途中に階段があったりして、

バイクはもちろん自転車の進入も許さない。

 

2013y05m18d_162806979

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、千里自体が丘陵地で地形の理由から階段が出来るのだ、

 

というにしても、千里が開発された1960年代ならともかく

バリアフリーの今の時代、こんなランドスケープは許されない。

 

 

 

最近は、ここまで大規模なニュータウン自体がなくなっているのと、

ここまで教条主義的に

バイクや自転車を追い出すのはやり過ぎだろう、ということで

こういうスタイルは見られなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、アメリカの郊外住宅地と、

日本のニュータウンを比べてもわかるように

お互い全く視点が違う。

 

 

アメリカは、『車大好き、車がない生活なんて信じられなーイ。』

というものである。

それはもうT型フォードの時代から100年以上そうであるのに対して、

日本は(というかもとになったヨーロッパが)

『車なんか邪魔。なるべく入ってくんなよ。』

まったく発想が違うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニュータウンに限らず、

日本の街というのはちまちまちまちま、

よく言えばヒューマンスケールな

普通に言えばせまっくるしく、

あしざまに言えば、

ウサギ小屋以下である。

 

 

 

しかも、むかしは、とんとんとんからりとお隣さん、

お醤油切れたの?持ってきてあげるわ、待っててね。

あ、田中さん。中村さんとこ醤油もないんだって、

だから年寄りはいやよね、貧乏で。

だからもってってあげんのよ。

 

なによあたしが持ってくんだからいいでしょ。

あんたんとこは、鹿児島のくそ甘い醤油じゃない。

江戸っ子はねえ、

野田か銚子の醤油ってきまってんのよ。

 

うっさいわよ、田舎もんっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあ、かような具合にやかましい。

しかし、ウサギ小屋でも、隣がのぞいてくれたらいいのかも知れない。

 

 

ウサギはさみしいと死んじゃうのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、なんかとりとめがなくなって、

それはいつものことだとしても、

今日の話は落ちないなあ。

 

 

 

 

 

街の構造が違うから、アメリカで若い衆が

『車離れ』をしたとしても、日本ほどにはなるまい。と思うが、

北海道の免許取得率が3/4以下だ、

というデータを見せられると

訳がわからなくなる。

 

 

 

たぶん、これを題材に卒論くらいなら書けると思う。

街の変化、ロードサイドショップへの影響。

人の流れ、公共交通機関の役割。

もう、おじさん脳みそにスが入っていて無理なので

誰か考えて見てください。

 

 

 

アメリカの免許取得率が1パーセント落ちたら、

それは何円分の為替差損になるのか?

というテーマなら文系も挑戦できるぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、『今日の一枚。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、これだけ元気だったら

大丈夫かもしんない。

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『直進110km』って…

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

地図で見ると中央構造線にそった地域の保有率が高い点が興味深いですね。

投稿: イチニチジュウヤマミチ | 2013年5月22日 (水) 17時01分

イチニチジュウヤマミチ さん 
ありがとうございます。
 
なるほど、そういう見方も出来ますね。
知性が厳しいからでしょうか。

投稿: natsu | 2013年5月24日 (金) 02時07分

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