タバコのキャリー・ネーションを許すな
今夏、上映されるジブリ映画『風立ちぬ。』 について
『日本禁煙学会』なる団体が
『喫煙シーンが多すぎる。』と苦情を言って、
当たり前だけど ジブリファンのみならず
地球全部から総スカンを食らっている 、というニュース。
最近の新聞のWeb版にはツイッターやフェイスブックへの投稿が
閲覧できるようになっていて
この記事に対するコメントも見る事が出来る。
それは、引用した朝日の記事に関する限り
ほぼ100%この『日本禁煙学会』なる怪しげな団体に対する
『時代背景を考えたらタバコの描写があるのは当然だ。』
『チャンバラも危険だから、時代劇でも日本刀は持たないんだな』
という若干ピントの外れた批判まで含めて
すべて罵声であふれている。
そいつらが8/月12日に出した要望書が以下の通りである。
クリックで大きく
なります
引用した朝日新聞でさえ、この禁煙学会に対して批判、
というか『馬鹿かお前は。』という姿勢をとっているのは健康だ。
で、
さすがにこの世間の声にびびったらしい『日本禁煙学会』という
アカデミズムを装って、その実何の実態もない
虚装の団体が8月16日に更新した言い訳がこちらである。
(日本禁煙学会の8月16日付コメント 公平なつやすみ)
正直言って、これをみるまで、
この問題はどうでも良かった。
しかし、これをみた時
この馬鹿は許せない、と思った。
再発言するならなにか前向きな事を言うかと思った。
ところが違う。
『ジブリは金を貰ってタバコを描いている』
と取られても仕方ない記述をしている。
この馬鹿の主張と、
プロダクト・プレイスメントの例としてあげられている
『金を貰ってスタローンがたばこを吸った。』という記述。
(クリックで大きくしてやってくださいとも)
(以下彼らの主張)
このことを心得ているタバコ産業は、
「プロダクト・プレイスメント」と言う手法
(映画などの映像作品に喫煙シーンや
タバコを露出させるために資金を出す)
で、映像作品にタバコ使用場面を増やしてきました。
それは、もちろん子どもの喫煙開始を促進するためです。
『風立ちぬ』は制作者が意図したものであるにせよ
ないにせよ、結果的に
「プロダクト・プレイスメント」の
効果をもたらしています。
今回の日本禁煙学会の要請を、
表現の自由の侵害だと批判する向きがありますが、
それはまとはずれです。「表現の自由の侵害」とは、
強制権力を持った政府が
市民の言論を抑圧することを指すものであり、
強制権力のないNPO法人である
日本禁煙学会が行う批判活動は、
正当な市民的権利の行使に過ぎず、
まったく表現の自由の侵害に当りません。
日本禁煙学会が、「風立ちぬ」の表現を批判することも、
日本禁煙学会の「表現の自由」です。
それは、このアニメの制作者の表現の自由を
侵害していることにはなりません。
論評や意見表明を行うことは、
「対抗言論の原則」に基づいた
「表現の自由」社会の現れなのです。
(引用以上)
いや、君が表現の自由を
侵していると思うよ?
それ以前に、『プロダクト・プレイスメント』が
今回の映画にもある、という。
『宮崎某なんてJTから巨額の金を貰って、
がっはっはあ』、っていう印象誘導は、
卑怯を越えて犯罪ですらある。
俺がこのたぐいの事をどれだけ憎むか、というのは
インテリア村上を憎む以上である。
この、署名者である
『作田学氏』は馬鹿なのはともかく、
ジブリに喧嘩を売るとはいい度胸だ。
別に、俺はジブリファンではないが
こういった、偏った批判は嫌いだ。
『禁煙』だ、『嫌煙』だ、と、あらゆる場所から灰皿を無くし、く
『ほら、あんたの健康のためにもいってやってんのよ。』と
人の話を聞かないで、
自分の主張を押しつける事、おびただしい。
この日記を見ろ。
罵倒する相手の主張だって
著作権なんか関係なくきちんと引用しているじゃないか。
世界が君をバルスだろう。
で、
『風たちぬ』の時代はリアルタイムでは、もちろん知らない。
しかし、ほんの3.40年前まで『タバコを吸う』というのは、
ごく当たり前の事だった。
『もく拾い』というのがいた。70年代には、まだいた。
タバコの吸い殻を拾って、
それをほぐしまた紙で巻いて新しく売る人である。
その工程を一人でやっていたかどうかは疑問だが
『一箱30円』とかいう格安のタバコが
三宮の駅前で売られていたりしたのだ。
善し悪しはともあれ、時代の風景だったんだよ。
『辞書を破いて紙巻きタバコを作った。』なんて
戦後を過ごした、あらゆる人がエッセイに描いている。
『勉強しなかったんだよ。』という韜晦なのかも知れないが
タバコが貴重な時代でもあった。
戦後生まれの私でさえ、そういう『空気』は知っている。
いまでも現場小屋にいくと
職人さんはぱかぱかタバコを吸う。
それが当然の風景なのだ。
そういった現場小屋で、
この作田が『あんた健康に悪いよ。』と言えるか?
絶対に言えまい、というか言うまい。
喫煙率が一番高いところに言って説教しようと思わず、
こうやって、ジブリ映画とか
目立つところでパフォーマンスしようとする。
そして、失笑を受ける。
真に喫煙の危険を救いたいのなら、
工事現場に行き、釜が崎に行き、被差別部落に行ってみろ。
天下御免の卑怯者で、ドカチンなんか死んだっていい。
貴様が大事なのは
『意識が高い市民のご子弟。』だ。という事か。
しかし金が貰える訳じゃないから、行きはしない。
医者なんだから何とかしたら?
と思うんだが、そんな良心もないらしい。
卑怯者。
そうじゃなくとも四半世紀前の土建屋なんて
常設の設計室でも、みんな座席でもくもくとタバコを吸っており、
平然と製図板の横にもりもりと積み上げられた
吸い殻の入った灰皿があるのであった。
ここで、消しきらずに煙を起こし、
スプリンクラーが作動して、自分の席だけではなく、
周囲3mの図面を全滅させて、
クビになった人がいた、という。
うひゃあ、とおもったが
ほかの会社でも似たような話を聞いたので
『建設業界の都市伝説』なのかも知れない。
タバコはひとつの風景です。
否定するのは勝手、
周りに迷惑を掛けるのは論外。
でもこうやって、あれこれ文句をつけるのは野暮。
ちなみに私はタバコを吸いません。
嗜好品なんだから、タバコも酒も
ルールを守っていてもさえ
社会のあらゆる場所から追い出すのは田舎者である。
こういうキャリー・ネーションが世界を狭くしている。
子どもの顔に煙を噴きつける、とかだったら
怒ってもいいだろう。
しかし、この『禁煙学会』がやっていることは許せない。
こんな売名行為は畜生である。
馬鹿野郎っ。
では、『今日の一枚。』
『消されたタバコ』の例。
ビートルズの『アビイ・ロード』
これはアルバムジャケット。
左から2番目のポール・マッカートニーの右手に
タバコがありますが、
これはポスターでは消されています。
ほかにも、『刑事コロンボ』のタバコが消されていたり、
そんな例はいくらでもあります。
この『禁煙学会』は真正面から来たから、
ある意味、正直で馬鹿だけど、
ちょっと頭が良くて金があると、
こういった写真からタバコを消したりする。
今回の事件はこれで終わって、
映画が修正される事はないだろうけど
いずれ、あるいはいまでも気がつかないうちに
『プロダクト・プレイスメント』の逆バージョンで
タバコが消されているのかも知れません。
(クリックしてくださいな)
| 固定リンク
「ふざけんなよ、こらあ」カテゴリの記事
- 隣に外国人(2015.11.07)
- 見えないところが深い(2015.10.27)
- 10段ピラミッドなんか、くそ喰らえだ(2015.10.03)
- 『こどもの詩』の嘘。(2015.08.05)
- 新国立競技場の解決策はこれだ。(2015.07.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント