60になって、『お前はうちの子じゃない。』
『自分が赤ん坊の時に、
産婦人科で取り違えられていたので、
あるべき道と異なる運命を歩むことを余儀なく
された男性がいる。
彼が損害賠償を求めたら認められた。
ただし原告の男性の年齢は、60歳 』
というニュース。
『……』
『……』
『毎日新聞の書き方も遠慮がないですけど』
『えーと、原告の人は誕生から十数分後に
生まれた 赤ん坊と取り違えれられて、
そのことを全く知らずに 57年間暮らし続けた』
『あいにくと「育ての親」は経済的にも家庭的にも
恵まれなかった』
『金額の多寡で幸せを測るのはどうかと思うが…』
『でも、取り違えられた本来の家のほうは
経済的には比較にならないくらい豊かだった
らしいんです。』
『弟3人も含めて大学院まで修了。
取り違えられた『本人』は、
親父から継いだ不動産会社の社長』
『間違えられたほうは?』
『親父が死んで、育ての母はやっぱり3人の子を
育てる。 生活保護は受けたけど、それぞれを
立派に育てた。』
『へえ…』
『だけど、本人も大学進学を諦め
トラック運転手になった』
『……』
『トラック運転手だって立派な職業だぞっ。』
『もちろんこの毎日の記事も
「取り違えたから社長と運ちゃん」
っていうあたりが、差別意識に満ちてますね』
『しかし50年以上経って出生の秘密を知らされても
なあ…』
『で、この記事で不思議な点があるんです』
『…ほう?』
『取り違えられた子が訴えて、
気の毒だから賠償金を払いなさい。
っていうだけなら
まあ、よくある不幸ってことで許せますが…』
『そんな状況よくあるのか?』
『ないですかね。』
『小公女で、親父が死んで寄宿舎の院長の扱い
が変わったら腹が立つだろう』
『そういう意味で言うと、この取り違えで
社長になったラッキーなほうの兄もかわいそう
ですよ?』
『…そう?』
『自分と関係のない取り違え事故のおかげで
親子関係を否定され、戸籍から追われたという
ことは、法定相続人でもなくなったんです。
(遺言で相続を指定される可能性は、
一応ある)』
『小公女セーラは親父の親友に、偶然出会うことで
巨額の資産を手に入れ、寄宿舎の婆院長を
蹴り倒して、文字通りプリンセスになる』
『よかったじゃないですか。』
『でも、そこに
本人の努力も実績もないんだ』
『あ…』
『実の弟らが、
取り違えられて「兄」として
一緒に育てられた人物と容姿や性格が
似ていないことを不審に思い、
2009年、DNA鑑定で血縁関係がないことを確認。
産院の記録から「兄」と同じ日に生まれた男性を
捜し出した」っていうこの兄弟も、
なんかおかしくないか?』
『そこらあたり
とんでもない骨肉の争いを感じますね…』
『遺産相続のトラブルかなあ…』
『社長の地位を追い出したいのかも知れません』
『しかし、「今年1月に別の訴訟で、
男性と実の両親との親子関係が確定した」っていう
判決まで出てるんだから、資格は失うかも知れん』
『でも社長は追われないでしょう。』
『一族企業だったら、株主総会なんか
どうにでもなる。
もう、この人は、トラックの運ちゃんに
なるしかないかもよ?』
『だからそういう職業差別のようなことを…』
『だって、毎日がそういう報道をしているじゃ
ないか。』
『訴訟で勝った「真のお兄さん」は、
社長にはならないんでしょうなあ。』
『まあ、お雛さまの首みたいに社長の首を
簡単にすげ替える 田舎企業は
いくらでもあるが、どうだろう?』
『相続人にはなるんでしょうねえ。』
『裁判所が親子関係を認めてるんなら
この人の法定相続分は認められるんだろうが』
『……』
『……』
『この問題は誰が悪いんでしょう…』
『一番は取り違えた奴だろうが…』
『もっと罪なのは…』
『60になるまでまで解決できなかった
ってことだよな。
では『今日の一枚。』
『しかし…』
『あんた達は兄弟なのに似てないねえ、とか…』
『お前は橋の下で拾ってきた子だよ』
『そんな台詞は、日本中の家で言われている
だろうけど』
『ここまでの争いになるのは
見たことがありません…』
みにくいアヒルの子も
かわいいよ。
(クリックしてくださいな)
まだ、やめないよっ。
| 固定リンク
「ひょっとこニュース」カテゴリの記事
- サンタ、破産(2015.08.25)
- うんこうんこ言うんじゃないっ(2015.04.04)
- ぱっぱらぱっぱー(2015.04.03)
- デング熱の猩獗地。YOYOGI・PARK(2014.08.30)
- スタバの隣は癪に障る(2014.08.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
「キタニケンクヮヤソショウガアレバ
クダラナイカラヤメロトイヒ」
金持ち、喧嘩せず…
あっしにはかかわりねえことでござんす、
と言って紋次郎は去って行くのであります^^
投稿: FREUDE | 2013年12月 3日 (火) 08時15分
ヤメナイデクダサイネッ。
やっぱり相続上の問題なのでしょうね。
でも、あの時代のあんな状況の産婦人科ですから、この男性のようなケースは、ほかにもいっぱいあったでしょうね。
新生児総取り換えっ子……うあっ、ややこしい。
投稿: takae h | 2013年12月 4日 (水) 00時51分
FREUDEさんありがとうございます。
この事件の不思議なところは
『戸籍上の兄弟』が
『兄貴はちがう』って
訴えてることなんですよね。
むー
takae hさん ありがとうございます。
『新生児取り違え』って
ドラマでは見たことがありますが
実際にあるんですねえ。
むー
返事が遅れて申し訳ありません。
投稿: natsu | 2013年12月12日 (木) 09時37分