あしだママがこわい
『ボス、新人を連れてきました。』
『この度、刑事を拝命しました芦田です。よろしくお願いしますっ。』
『なかなか元気があるな。』
『こいつにもあだ名をつけてやってくださいよ。』
『あだ名?』
『ここ、八曲署のデカは、
みんなあだ名で呼ばれることになっている。』
『…先輩は?』
『俺か?俺は「ロッカー」だ。』
『休日にストリートミュージシャンをやってる、とか。?』
『違う違う。俺はコインロッカーで拾われたんだ。
そういえばお前の名前には見覚えがあるな。
俺と同じ養護施設にいたんじゃなかったか?』
『いや、それは…』
『ボス、コイツは赤ちゃんポスト出身ということで
俺とおんなじ養護施設に入ってたんですっ。』
『よしっ。お前のあだ名はポ(以下自粛)
『以上で、新しく就任した芦田官房長官の所信表明を終わります。
これから、記者の皆さんの質問を受け付けます。』
『えーと読捨新聞の羽毛田です。』
『禿げた?』
『は・け・た。』
『ご質問は?』
『まずは女性として、はじめての官房長官就任
おめでとうございます。』
『ありがとうございます。』
『これだけ若くて、しかも美貌、ということで
海外メディアでは「ポスト安倍」の一番手ということで
大変な評判ですが。』
『いや、私なんか、まだそんな器じゃありませんわ。』
『「まだ」ということは、いずれ政権を狙う覚悟もおありだと。』
『やめてください。』
『「しかしもう、海外は盛り上がってます。
「ポスト安倍」は芦田だと。』
『ポストは芦田だと。』
『や(以下自粛)
『愛菜ちゃんに妹が生まれましたっ。』
『よしっ、すぐにその子と契約しろっ。』
『へ?まだ赤ちゃんでっせ?』
『馬鹿野郎っ』
『ひっ。』
『ポスト・ポストとしてすぐに契約を
(自粛だ馬鹿野郎)
しかし、今回の騒ぎが異常なのは
周辺が過剰に反応していることじゃないかしら。
流石に1話も見ないで書くのもどうかと迷っていたのだが
太っ腹な日本テレビは
先週分の放送を無料で公開している。
見ましたよ、結構苦痛だった。
子役の演技って腹立つなあ、と思いつつ
まあ、言葉の使い方が、野暮ですね。
わたしが世の中を評価する基準はいくつかあるが
その内の一つが、『粋か野暮』。
このドラマは脚本も演出も、野暮。
あらゆる企業が、このドラマのCM枠から撤退した、という
根性のなさも恐れ入るが
放送局がこの番組を『脚本や演出を変えてでも続けたい』
というのもよくわからない。
放送中の番組がクランクアップしていないとは思えない。
なぜだ?
放送局に根性があるのか、
『撤退なんか恥だ。』と吠えあげている偉い人がいるのか、
それとも外から圧力がかかっているのか、当然知らない。
知りたくもない。
そもそも、
この日記に『言葉の粋や野暮』を説教されても腹が立つだろう。
そりゃもちろん、勢いに任せて書いた文章も多いさ。
でもちゃんと推敲もしてるんだよ?
たしかに
うんこ
とか書いちゃうけどさ。
でも、そこはほら、不愉快にならないように配慮して
夏の日の夕方、軽やかに吹き抜けていく一陣の涼やかな風の如き
うんこ
なのだよ。
なんだ?この文章。
では、『今日のポスト。』
世界のポストから。
緑のポストが
あるんだぜ
スイスは黄色
よく考えると『ポスト』には、いろんな意味がある。
『郵便差出箱』もそうだが、
イギリスでは『郵便制度』そのものが『ポスト』だ。
だから、『郵便局』は、『ポストオフィス』である。
そこから転じて
「ポスティング」というと変なチラシを
郵便受に差し込む行為のことをいう。
だから、同じ言葉が『入札』という意味でも使われる。
ダルビッシュや田中マー君がとんでもない高値で 取引された、
あれだ。
『次の…』という接頭語も『ポスト』
『P.S』と書けば『ポストスクリプト』で『追伸』の意味。
『ポスト安倍』というのは、安倍さんが赤ちゃんポスト出身という
ことではなくて『次の総理』のこと。
『ポストモダン』っていうのは、元は建築の用語で
『モダニズムから脱却する』という思想やムーブメントのこと。
ちょうどバブル時代に重なったこともあって
日本中で、もりもりと変な建物が建った。
M2ビル
バブル真っ盛りの
1991年竣工
当初は自動車会社の
展示場とデザインセンター
今は葬式場
『地位』のこともポストっていう。
『俺のポストを狙うのは…』なんて北大路欣也あたりが
ドラマで唸りそうなセリフだ。
一番原義に近いのは『杭』って意味じゃないだろうか。
鉄道の距離標を『キロポスト』っていうでしょう。
郵便のことをポストっていうのはここから連想されたのかなあ。
一定の距離ごとに
郵便を積んだ駅逓を走らせていたわけだから…
『杭を打つ』っていうことが
『地位を確保する』ということにもつながるような気がする。
だから、『赤ちゃんポスト』におかれた子供が
『ポスト(居場所)』を得るために、
必死に流されまい、とポスト(杭)を打つ、というのは
いろいろと考えさせられるんだけど、
(クリックしてくださいな)
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