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2014年3月 6日 (木)

鼻、落とすなよ

JR予土線に『0系新幹線』を模したデコレーション列車が登場、 

というニュース。 (愛媛新聞の記事へのリンク)






       









で、まあ、 

列車(といっても一両編成)の中身はこの動画だけで十分で

余計な説明はいらないと思う。


別にJR四国の課長のアップショットを

20秒以上も流すことはないと思う。





団子鼻は御愛嬌として、0系の実車の座席を載せたり、 

さまざまな列車の模型を載せたり、 

鉄っちゃんは大喜びだろうと舐めてるらしいが、 

あまいっ。



鉄っちゃんといっても、いろいろな流派がある。ということは

最近は、多少認知を得てきていると思うのだが

『車両派』ばかりではないぞ。

少なくとも、私は行かないなあ。








だって遠いんだもん。



いまでこそ、『観光SL列車』というのは珍しくないが

昭和54年、末期の国鉄が初めてSLを運転させたのが山口線。


当時、東京から新山口まで新幹線でも軽く6時間はかかった。

家族4人で行けば運賃だけで、10万円を超えた。

国鉄もうまいことやるな、なんて言われたものである。

(SLの観光運転としては大井川鉄道のほうが先で昭和51年)








もちろん、JRになって『オール国鉄』ではなくなったんだから、

東京から遠い路線にキワモノ列車を走らせる意味はなく

全線赤字のJR四国、

特に赤字が大変らしい予土線は、

こういった

デコレーション列車が大好きである。


車両に凝るなら、JR九州みたいに

かっこいい外観や内装を目指す方向に行けばいいのに、

こういうおもちゃを作っちゃうのは、いとおしいけどな。







神戸からだと、高知方面の始発駅である宇和島まで

新幹線を使っても 5、6時間かかる。 

東京からのほうが飛行機で遠距離を飛べるのでむしろ早い。

それでも 3、4時間はかかる。


そもそも予土線なんてみんな知らないだろう。

俺も乗ったことはない。






四国というのは、地勢の厳しいことにかけては 

私のように関東ローム層の上で、 

ふやふや育ってきた奴からは信じられないくらいに

岩山ばっかりだ。



さらに四国を横断するように中央構造線、というのが走っており

四国三郎と呼ばれる吉野川は、大歩危小歩危の断崖を造る。

佐多岬半島など、切り裂かれた四国の血しぶきのようだ。


中央構造線だけでなく、四万十川なんてのは 

地図を見るとイライラするくらい曲がりくねっており 

四国の鉄道建設史は苦難と挫折の連続である。



宇高連絡船(宇部-高松)の国有化が明治39年。

松山まで通じるのが昭和5年。

徳島までつながるのが昭和10年。

高知までつながるのも、大歩危小歩危を突破して昭和10年。


坊ちゃんが松山で乗っていた汽車は、今の伊予鉄道 

国鉄は、うんと後輩なのですね。






高知方面から予土線の列車が出る窪川までが、

とんでもない難工事でここまで来たのが昭和26年。

宇和島方面からの延伸も時間がかかって

途中の江川崎までの軽便鉄道を改軌して開業したのが昭和28年。

予土線の全線開通は、さらに20年後の昭和49年。


みんな四国の地名なんかわからないだろうからざっくり言うと 

四国の南西部を回って鉄道がつながったわけです。




もちろん本州から高知に行くのに、

こんなくそかったるいルートを使う人はおらず

松山から高知に行くのでも、この路線は使わない。

たぶん飛行機か高速バスを使う。





それでもつながった予土線はまだ幸せで

窪川から四万十市の中村と宿毛を経由して

やっぱり、宇和島まで行くはずだった宿毛線は、

建設中に国鉄がだめになって工事中止。

第三セクターの、くろしお鉄道となって建設が再開されるが 

宿毛で力尽きた。





東回りで四国を回ろうとした阿佐線は、東西から手を伸ばすが 

これも届ききれずに終わっている。

阿佐西線は、JRでは維持できず、やっぱりくろしお鉄道になり、

阿佐東線は、これも3セクの阿佐海岸鉄道になるが

赤字でどうしよう、ということになっているそうだ。

金のかかったJR九州のさっきのHPと比べると、涙が出る。


だから廃線にするくらいなら、末端の駅からちょっとずつ

レールを切って文鎮にして売っちまえ。






はあ。







しかし、予土線もとんでもない赤字線なのは確からしく、

さらに、宇和島から窪川まで直通する列車が 1日7本じゃ

ぜひ利用してください、ともいえないだろう。


だからこの路線は観光で食おうとしている。

トロッコ列車を導入したのも日本初だし

この新幹線もどき、のキャラクター列車もそうだ。

(JR四国 よどせんのページ)



Wikipediaの予土線のページが、

『四万十川も見えるけど前半はそんなでもないよ。』※1

『窪川町に原発を造るから廃線を免れたらしいぜ』※2と

よほどこの路線のことが嫌いな人が投稿したんだろうなあ、

と思うのだが、まあこの列車で全国ニュースになって

注目されたんだから

がんばれ。








せっかく付けた張りぼての鼻、

運転中に落とすなよ。
























では、『今日の一枚。』













このホビートレインのポスター。

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せかいいち おそい

しんかんせん









      

      


実は、今日 この話を取り上げたのは

このポスターが気に入ったから。








おまけ







せっかくだから四国の地図も載せておこう。

(親切なつやすみ)

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※1 宇和島からはなぜか高知方面が『のぼり』ということになるらしいので、 

   『前半』というのは西半分の区間。

※2 1980年に当時の窪川町長が原発を誘致をしたのは事実。
 

   翌年 町長はリコールされ、原発計画も凍結になって 

   1988年、四国電力は正式に計画を取り下げた。





    

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