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2015年3月29日 (日)

フールプルーフでは悪意を防げない

副操縦士が、故意に飛行機を墜落させたとして問題になっている 

ドイツのLCC、ジャーマンウィングス社の、航空機墜落事故。


犯人である副操縦士は機長がトイレに立った隙に、

コックピットの鍵を閉めて、さらに外から開かないようにして

一人となった状態で、機体の高度を下げる異常な操作を行い

墜落させた疑いがもたれている。

外部からの侵入者を防ぐため、

9.11のテロ以降義務づけられているシステムが悪用された。


再発を防ぐために、欧州航空安全局(EASA)は27日、

欧州の航空各社に、飛行中はパイロット1人を含む2人以上が 

操縦室に常駐するよう求める勧告を出した。というニュース。

(読売の記事へのリンク)













『トイレ行くな、ってことかな。』


『いや、そうじゃなくて、トイレに行って一人にしちゃうから

こんな事故を起こすんだ、と。』


『それで二人?』


『はあ…』


『無理無理、そんなんじゃ事故は防げないよ。』


『そうですか?』


『機長のトイレのかわりに誰が入るんだ?』


『そりゃあ、むきむきの保安要員とか…』


『そいつは、機長の便所タイム以外はなにをやってるんだ?』


『あ…』


「ただでさえ、LCCは水を買うのに金をくれ、

座席は狭くてもいいよな、という会社だろう。

そんな冗員をどうやって、確保するんだ?』


『それじゃあ、パーサーとかCAとかで、手の空いてる奴が

ナースコールみたいに対応して。』







『ト、トイレ行きたいんだ』


『いまくそ忙しいんすよ。我慢できませんか?』


『…あ…ああー』


『機長っ?キャプテンっ?』


『お、おおう…』











『ってなことになるかもよ?』


『むう…』


『おむつしたら?』


『機長に?』


『コックピットにいる全員に。』










『しかし、どっちにしても、そんな綻縫策では、 

根本の解決にはならん。』


『そうですか?』


『ただでさえ、パイロットの高齢化が進んで、日本では

20年後には、深刻なパイロット不足が起きるといわれている。』

(国交省のページへのリンク PDFファイル)



2015y03m29d_134521361
パイロットの

需要予測って

やな言葉だな






2015y03m29d_140658241_2
高齢化に

耐えられない

日本の

航空会社


(クリックで大きくなります)





『ヨーロッパだって似たようなもんだ。

高齢化、っていうのはサービスを受ける

乗客だけの問題じゃない。』


『サービスするスタッフの方も深刻だ、と。』


『そんな中でどうやって、トイレ番の保安要員を確保するんだ?』







『し、しかし、機長トイレ問題に対する

フェイルセーフとしては、もう、これしか…』


『どっちかっていうとフールプルーフ、かなあ。』


『2つともよく聞く言葉ですけど、どういう意味でしたっけ。』


『工学部を出ていてそんなこと言われちゃ困る。 

フールプルーフってのは直訳すると「馬鹿安全策。」』


『おおう、容赦ない。』


『操作する人間は、必ず間違いを犯す

っていう前提でシステムを設計する考え方だ。』


『具体的には?』


『扉を閉めないと、点かない電子レンジや洗濯機。 

人が座っていないと、作動しないウォシュレット。』


『ウォシュレット?』


『感圧スイッチがつく前のウォシュレットでは

人が乗ってない状態でスイッチだけ押すと、 

水が出っぱなしだった。』


『あ…』


『ビルの竣工検査の時に、水浸しで帰ってくる 

設備屋さんとかいたからな。』


『…ほう。』









『フェイルセーフのほうは、もう少し広い概念で 

ヒューマンエラーも含めて「システムなんて必ず壊れる」 

という前提の上に考えられている。』


『具体的には?』


『注目されるようになったのは、戦後、米ソが核パトロール 

核ミサイルの配備を行うようになってからだ。』


『なにか問題がありましたか?』


『いまでもそうだが、米ソ(露)の戦略爆撃機は

スクランブルがかかるとすぐに敵上空に行く。』


『上空で連絡が取れなくなったら、わやですな。』


『そう、だから、指定のポイントで攻撃続行の指令がなければ

(フェイル)攻撃をキャンセル(セーフ)する。』


『核パトロールで常時敵の上空に浮かんでいる爆撃機は?』


『爆弾や起爆装置に5重6重の安全装置をかけた。』


『核ミサイルは?』


『人間が惑乱することを想定して、複数の責任者が

別々のキーを持っていて、それで解錠しないと

ミサイルのボタンに触れることも出来ん、ということにした。』


『おかげで、人類は偶発核戦争を逃れた、と。』


『いやいや、安全装置があとひとつというところまで破られたり、

水爆をぽろぽろ落としちゃったりしてたらしい。』


『あぶねーなー。もう。』









『大体今回の措置で、 

コックピットに常に複数の人間がいるとしても 

事故が防げる保証はない。』


『二人で犯行に及ぶ、とか?』


『そういう危険性は排除できないが、キ○ガイ一人に 

まともな人間二人、という状況で起こった事故があるからだ。』


『これですね。』

(日航350便墜落事故 逆噴射の日 なつやすみ)


『この時、この飛行機には機長、副機長、航空機関士の

3人がいた。』


『「搭乗員3人体制」っていうのが常識でしたもんねえ。』


『人件費を削減したかった、航空会社は

「搭乗室二人体制」を実現するために

飛行機に改良を重ねて、なんとかこれを実現する。』


『組合も強かったですもんねえ。』


『「ローカル線の、空気を運ぶ列車だけのにも車掌が乗ってる」と

馬鹿にされたけれども、国鉄はそれが存在した時代には

「ワンマン運転」をついに実現できなかった。』


『むう…』







『とにかくっ。』


『はい。』


『航空機関士が異常に気がついて、機長に声をかけ、

異常を感じた副操縦士が「キャプテンやめて下さい。」と

叫んで、操縦桿を引き戻した。』


『…はい。』


『…それでも、墜落したんだよ。』


『むう…』


『悪意のある奴がコックピットにいたら、

こういう事故を防ぐ方法はないんじゃないか?』


『変な操縦をしたら、背中のロボットが張り飛ばす、とか…』


『…うーん…』
























では、『今日の一枚。』













羽田沖に座礁する日航350便。

00000000000000000000000000000000000












今日の話に結論なんかないです。


ふう…











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