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2015年3月18日 (水)

はやく博士になりたい。

下関市の中尾市長(65)が、在学中の

下関市立大学大学院経済学研究科に

修士論文を提出したんだけど、

審査結果は不合格。

市長は「単位不足」で退学する。


いったんは「弁明の機会がないのが課題」

嫌がらせとしか思えない」などと大学を批判

情報公開請求など「名誉回復のために

できることを検討する」とヒートアップ。

これに対して、

『「市長は大学設置者の立場であり、 

「公私混同では」「非常識」との批判が出た』

ために撤回した。


すると『そんなら博士号を取ってやらあ』と、

母校であり、そこでの修士号を持っている

東亜大学大学院に同じ論文を持ちこみ

『博士号取得が可能か。』と相談に行った、

というニュース。

(朝日新聞の記事へのリンク)









『脳みそが痒くなるニュースですね』

『市長が市立大学に、自分名義の学位論文を

出して不合格。』

『そこで相当に恥ずかしいです。』

『65で公務の後に大学院に通い、勉強して

学位を目指す。

その意気やよし、としてもなあ。』

『ふつう指導教官が、審査にかける前に

なんか言うでしょうに。』

『そうか、指導教官にとっても恥になるんだ』

『65で市長だと、

他人の言うことも聞けないんでしょうか。』

『朝日の記事だとこの程度だけど、読売は

もっと辛辣だぞ。』

(読売の記事へのリンク)



『…(修士論文に)市長の仕事や自身の人生

なども盛り込んだ。』

『(論文の審査結果を)不服とした市長は6日

秘書課長を伴って公用車で市立大を訪ね

学長に「判定には納得がいかない」などと直接抗議』

『それで、審査が覆らない、と知るや

母校の東亜大に行って…』

『学位ちょうだい。ううん、修士号じゃなくて

博士号』

『東亜大も舐められたもんだ、と思っていたら…』

『他大学の修士課程に出した論文を受付るわけ

にはいかない』

『「指導教官がつけば面倒見たろ」って言う、

朝日の文章とはえらい温度差だなあ。』

『「博士号取得には博士課程に進むことが必要

だと話した」と。』



『そりゃもっともだ。』

『そうなんですか?』

『この人が通ってたのは、

東亜大では「法学研究科」で、

市立大では「経済学研究科」で専攻が違うんだから

入試を受けないと筋が通らないよ。』

『市立大も東亜大も通信課程で、さらになんと

市立大では

「プロジェクト研究による教育プログラム」

 っていうコースで、論文一発勝負。』




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『……』

『いくら「通信制の大学院」なんて知らない

とはいえ、

なんで通うつもりもないよその大学について

調べなくちゃならないんでしょう。』

『……』

『……』

『馬鹿野郎っ。』

『ひっ』

『罵倒するにも基礎知識、が

この日記の数少ないポリシーだっ。』

『……』







『こうなるともう「読ませろ」って話ですよね』


『しかし市長は、不合格が覆らない、と知るや

「公開はしない」と。』


『え?でも、最初は「中尾市長は

(修士論文である)報告書を

「これまで市大にはなかったユニークな社会人論文」と、

自画自賛してたんでしょう。』


『しかも、550ページを超す超大作。』


『550ページ?』


『「自分の人生」とか書きこんでるからじゃない?』


『学位論文って、論文用紙が決まってて、

1行あたりの文字数も指定されてるんですぞ。

550ページなんて、ヤギが下痢起こしますがな。』


『おれの論文なんて、○○ページしかなかったのに…』





『とにかく、人んちだし知ったこっちゃないが

下関市民も、怒れよ。』


『市立大にしても、一時は「…嫌がらせとしか

思えない。仮にそうであれば、学問の自由

という点から見て問題があるのでは」とまで

罵倒されたんだから

論文と審査過程を公開して、

互いの立場の正否を世に問うべきでしょう』



『しかし将来、研究者として身を立てようって

ならともかく、

65歳が再就職するわけでもなかろうに

なんで学位が欲しいんだろうね。』


『歳とると勲章とか、叙勲を欲しがる人が

いますから…』


『学位もその並び?』


『末は博士か大臣か…』







『とにかく…』


『読ませろっ。』





















では、『今日の一枚。』














『市長、論文の件でお客様が…』

『ああ?もう興味半分のやつはいらん。』

『そうじゃなくて、共同執筆者にして自分にも

学位がもらえるようにはからって欲しい、と』

『は?』








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学位がないと困るんですっ。













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