オリジナルって何だ?
東京オリンピックのエンブレムで、
他人のデザインの盗用の疑惑をかけられた、
デザイナー佐野研二郎氏(43)が、さらなる危機に陥っている。
ベルギーの美術館のロゴ。
TOKYO2020のエンブレム
それが、彼が手がけた過去のデザインも剽窃ではないのか?
というもの。(Livedoorニュースの記事へのリンク)
サントリーのノベルティとして作られたトートバッグが
パクリだろう、という指摘を受け、
『30点のうち8つ画像を盗用していました、ごめん』
ということで謝罪し、出品の撤回に同意した。
(クリックで大きく)
もっともこの時の謝罪会見も、
『悪いのは協力事務所。監督できなかったのは悪いけど、
俺個人はパクリはしてないもん。』と言い訳を入れたうえで、
『オリンピックのエンブレムは大丈夫。』
と言いきった。
エンブレム問題発覚の段階では、
まだ佐野氏に対しての同情的な意見もあったのだが、
この問題で、「佐野氏の剽窃」を糾弾するベルギーのデザイナーが
『誠意がない。』と訴訟に及んだことと、
この、サントリーのトートバッグ騒動の情けない顛末で
一気に世間の信用を失った感じがする。
『髪の毛つんつん起たせてんじゃねえぞ』と
こうなるともう、落武者狩りで、
過去に手がけたTシャツにも盗用疑惑が指摘されて
弱り目に祟り目である。
(日刊ゲンダイの記事へのリンク)
さらに更に、トートバッグのデザインを盗用された、
アメリカのデザイナーが、
『俺が、新しい五輪エンブレムを作ってやる。』と挑戦状。
『さあ、ゲームの始まりです。』と
(Livedoorニュースの記事へのリンク)
おまえは、酒鬼薔薇か。
しかし、『成功者が落ちぶれていく様を見る。』というのは
実に小気味がいいわけで、この人はしばらく
ワイドショーの人気者として,
うきうきウォッチングされていくんだろう。
それにしても、この人の過去の作品を捜して画像検索をかけて
告発する人が、世界にひしめいているかと思うと、
ネットって、こえー。
まあね。オリジナルって何だろう、っていう話ですよ。
今回問題になったトートバッグのような、
フランスパンの焦げ目まで同じ、という完コピは
弁解の余地はないにしても、オリンピックエンブレムを始め
単純な図柄は、『オマージュだ。』『リスペクトだ。』ということで
仮に似ていたにしても甘く見のがされていたのが、
商業デザインではなかろうか。
この一連の騒動が起きる前であれば、
『フランスパンの図柄をそのまま許可なく使ったのは悪いけど、
「そこに、パンを置いた」というレイアウトは、
俺のオリジナルだ。という強弁が通ってしまったはずなのだ。
うーん、難しい…
ぼく、建築士だけどデザイナーじゃないからわからないや。
くすん…
かと思うと、こんなニュース。
サミットの開催地に決まった志摩市で、海女をモチーフにした
萌えキャラを公認したところ、
現役海女で志摩市志摩町の山本文子さん(65)と
娘の同市阿児町、主婦宇坪伊佐子さん(39)が
「若い女性の体だけをアピールしているポスターで不快だ」
「志摩の海女がみんなあんなふうだと思われたら不愉快だ。」
として200人近い署名を集め、公認撤回を求めた、と。
誰も勘違いしないから。
じゃなくて、えーと…
とりあえず、問題の萌えキャラ
『碧志摩メグ』と姉妹キャラの『伊賀嵐マイ』
(クリックで大きく)
こうなると、盗用か剽窃かという議論とは違ってくるのだが
『オリジナルとはなにか?』ということに対する
非常にプリミティブな解答を指し示しているような気もする。
ごめんなさい、言い過ぎました。
しかし、それなら
リアルを強調するあまり、こんな海女でもいいのか?
リアル海女
オリジナルでも、オマージュでも、盗作でもいい。
きれいにだましてくれたら、それでいい。
商業デザインなんて
『消費されるもの』なんだから
素晴らしい猫だまし、
であってくれれば、それでいいと思う。
しかし、それにしても『オリジナルの価値。』って何だろう。
ねえ…
では、『今日の二枚。』
『佐野氏に新たな疑惑。』
『あの天辺をとがらせた髪型や風貌は、
あの人のスタイルの盗用だった。』
盗作なんかじゃありません
エンブレムは『白紙撤回』になるんだろうなあ。
国立競技場といっしょにコンペか…
かっこわりい。
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