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2015年11月 1日 (日)

『自動運転』は夢を語るか?

東京モーターショーが開かれている。

(公式ウェブサイト)








今回のショーの技術的テーマとして、

まず取り上げられているのが

燃料電池車などや電気自動車などの

省エネカー。

(水素自動車の明日はどっちだ なつやすみ)



そしてもうひとつ、

大きく取り上げられているのが

『自動運転』

各社がコンセプトカーを出展していて、

例えば日産のIDSコンセプトカーでは、

通常運転モードでは運転席の前にある

ステアリングが、自動運転モードでは

インパネの中に隠れてしまって、

金輪際運転させてくれない。

(レスポンスの記事へのリンク 画像は日産自動車)

 

 

000000000000000000000000000000000_5マニュアルドライブモード

ジョイスティック

みたいなのが

ステアリング

 

000000000000000000000000000000000_3
パイロットドライブモード

なんということでしょう





まあ、コンセプトカーだから

運転もさせてくれないけど、

実際にこんな車が出来たとしても

運転席を無人に出来るわけはないので、

ただのコンセプト。


しかし、既に公道での自動運転の実証実験は

行われており

道路の線形、周辺の車両をセンシングして

加速、減速し、車線変更なども出来る。

ナビに怒られながら

よたよた運転している 

ペーパードライバーより

遙かに上手だ、と。


(日テレニュース24の記事へのリンク)





実際、自動運転に必要なデバイスの

いくつかは既に市販車のレベルで

実現している。

たとえば自動ブレーキなどがそうだ。

国内のメーカーのほとんどが

市販車で採用しており、

91年にお茶の間の爆笑をさらった

101回目のプロポーズ』などは

遠くない将来、若い子には

シチュエーションさえも理解できない代物に

なるだろう。


『え?障害物があれば

車が止まるのは当たり前じゃない』と。
























『おやっさんっ。

当たり屋のシノギをやめるって

ほんとですかい?』

 

『ああ、爺さんから続いてきたこの稼業も、

もう仕舞いだ。』

 

『くっ。当たり屋の鉄、といえば

日本中の運ちゃんを

震えあがらせてきた存在だったのに…』


『へへっ、これだけ「自動ブレーキ」って奴が

当たり前になっちまったらな、

もう、おまんまの食い上げだぜ…』


『腹に仕込んだ血糊の袋だけが破れるように

なるべく派手にボンネットに乗り上げて、

飛び跳ねながら中空に血飛沫を撒き散らかし、

きれいに受身を取って着地する。

そして決して後輪に巻き込まれない、という…

おやっさんの、

伝説の「稲妻回転ダイビング」が、

もう、見られないとは…』


『もう、こんなハイテックの時代、

年寄りは引退しろってことなんだろうよ。』


『くっ…』


『おめえたちも堅気になれよ…』


『おやっさん。

向こうがハイテックって奴で来るんなら、

俺たちもそれで対抗しようじゃありやせんか』


『馬鹿言え。学もねえのに…』


『へへっ、

こんなこともあろうかと、

こっちも賢い先生にお願いしました。

先生っ、先生っ。』


『あ、どうもね、T大の山田です。』


『あ、お久しぶりで…』


『えーとね、自動ブレーキの仕組み、って

いうのはですね、

これは、自動車の前方に検知波を照射して、

これが障害物にあたって反射したものを

感知してね、ブレーキをかけるわけです。

一種のレーダーですね』


『ほう…仕組みの説明からはいったぞ。』


『検知波は大きく分けるとね、

ミリ波レーダーと赤外線ですね。』



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(THE PAGEの記事へのリンク)



『おお、無駄なプレゼン力。』


『ですからね、この二つの波を吸収する

「特殊な薬剤」を浸潤させた布にね、

形状記憶加工を施して、これを服にする。

さらに反射波が狙った車両に返らないように

パキパキの形に加工して、

ステルス化しますね。』


『大丈夫かな?こんな事書いて。』


『まさか、真似はね、駄目ですよ?』


『あ、びびってる…』



『これで飛び込むだけでも効果がありますね』

 

『ほう・・・』

 

『さらにね、ダイビング位置の100mくらい

手前でね、別の人間が対象車両の前に

検知波を邪魔するように細かい金属片(チャフ)

(14文字自粛)を散布しますね。』


『……』


『そのうえ、ダイビング位置の数百m後方で、

また別の人間が対象車両に向けて検知波と同じ

波長の(20文字自粛)を照射すれば、

照射波を出している車は距離を見失なうから、

自動ブレーキは無力化できますね。』


『おいおいおい。』

『さすがにまずい。』

 

『挑戦に耐えられない技術なんか

滅んでしまえっ』














えーと、なんだっけ。
















とにかく、この『自動運転』というのが

未来の自動車のキーワードである、と。


どうしても、そうは思えないので、

こんな憎まれ口を書いてしまうのだが 

モーターショー開幕に合わせるように、

二つの事故が報じられた。




いずれも高齢者による暴走死亡事故。





静岡で、67歳のドライバーが

ブレーキとアクセルを踏み間違え、

6人が怪我。(レスポンスの記事へのリンク)


宮崎駅付近の歩道で軽自動車が暴走、

4人重軽傷、2人死亡。

(共同通信の記事へのリンク)




いまのところ、この二つの事故と

『自動運転』を結びつけるような

不謹慎なことを書いているのは、

この日記くらいだが、

宮崎の事故では運転手は、

癲癇持ちで認知症だったのだという。


『そんな奴に運転させるなよ。』

という方向にいずれ議論が行くのは当然で、

そこまで行けば

『車を手放せない環境の人もいるし、

運転手を救うのと同時に

不慮の犠牲者を出さないためには

やっぱり自動運転だよね。』

という結論は、すぐそこだ。








事故を未然に防げることになるかも

知れないけど、

自動運転車が、完璧なものになるためには

どのくらいの時間が必要だと思います?


こんな中途半端な技術を世に放つほうが 

原発の再稼働や安保法制よりも危険だとは

意識の高い皆さんは、思わないんだろうか。




平成に入って、 

交通事故の死者数は減ってきたが 

平成26年度でも、まだ4113人もいる。

(交通安全協会の記事へのリンク)



自動運転の普及でこの数はさらに減るだろうが

その一方『自動運転以前』には

予測もつかなかった原因で

増える死者だって、きっとある。


なにより、ぼけ老人に轢かれたら、 

まだ恨んで出る愉しみが残るが 

無人の車に轢き殺されたら、

恨むに恨めないのである。



カルロス・ゴーンの枕元に立ってやろうか。












まだある。














『自動運転』の真の目的はこれ以外にもあって

それが、道路の潜在的な容量を

最大限に活かすこと。



道路というのは、いつもぱっつんぱっつんに

渋滞している高速でも

その原因は意外に間抜けだったりする。


運転者というのは、

カーブがあると必要以上にブレーキを踏むし 

トンネルに入る時も、

本線の幅員は変わらないのに 

無意識にアクセルを戻す。

緩い勾配の坂道は、

気がつかなくてアクセルを踏み込まないから 

意図しないでスピードが落ちるし 

対向車線で事故があれば、

みんなそっちを凝視しするので

事故のない車線も脇見渋滞が起こる。


しかも渋滞気味になると、

人間の心理として車間距離を縮めてしまうから

2km先のドライバーが戻したアクセルによる

スピードダウンがたちまち後方に伝播して、

すぐに渋滞が起こってしまう。



人間に任せるからだ。

カーブやトンネルの手前での無意識の恐怖や

上り勾配の錯覚や、対向車線の事故への

野次馬根性など

ヒューマンな要素を消してしまえば、

道路は、その潜在的な能力を

最大限に使うことが出来る。


人口が減って、経済が鈍って、

高速の大改修時代がやってくる。

昔のように票を目当てに気前よく

高速道路の新線が作れる時代ではなくなった。

なるべく、いまある道路を使いたい。



ドラえもんに頼っても若造は免許を取らないし

年寄りばっかりの時代になったから

新車が売れない。



しかし自動車は国家の基幹産業だ。

なんとしても高い付加価値をつけて

売りつなぎたい。

先進国はみんなそんな方向にシフトしている。

だから輸出も考えたい。



さらに、

いま、技術で優位に立つことができれば

将来の自動車の進化の方向を、 

自分の手で決めることが出来るようになる。 

その利益は、間違いなく計り知れない。


こういった、背反するいくつかの状況を

一気にアウフヘーベンするのが

排気ガスを出さない自動運転車。


自動運転車なら密度濃く走らせられる。

でも空気はきれいだからいいよね。





このストーリーの中に『運転するよろこび』が

1ミリも反映されていないのだけが気に入らないが…









信号で走る鉄道は、

自動車よりも遙かに高い密度で輸送できる。

山手線では、1編成数千人を乗せた列車が

2,3分おきに上下線で走っている。


JRはさらにこの信号システムを進化させて、

固定式の信号機による管理から

車両ごとに制御する、

ATACS(アタックス)というシステムの

実証実験を行っている。

(信号のない鉄道 なつやすみ)


これが実用化すると、鉄道もいまよりもさらに

高い輸送密度を安全に実現できる。




自動車の自動運転は、鉄道におけるこの水準に

自動車が一気に到達することが出来る魔法の杖

なのだろう。






だから『運転するよろこび』は全くないが。











なんか釈然としないなあ。

























では、『今日の自動ベンツ。』













自動運転の開発にしのぎを削っているのは

国内メーカーばかりではない。


これは、ベンツS500の自動運転。


一般道に降りても自動で運転してくれるんだけど

結構飛ばすんだ。こいつ。






『運転手つきのベンツで通勤したい』というのは、

小さな男の、小さな小さな夢だと思うが、

この車では後部座席で

ふんぞり返っているわけにはいかない。


目的地の100m手前になったら

『もうすぐ着くから自動運転切れよ』

ガイダンスが流れて来ちゃうからである。




未来って、結構切ない。















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あー、長え。




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