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2016年10月20日 (木)

余命1年日記- 26- 入れ替わりが激しい      (10月第4週 2016 10 20)

昨日今日と、私がいる6人部屋は

患者さんの入退院で忙しく賑やかだ。

 

 

 

入り口から窓のある壁に向かって、

幅900程の通路をはさんで、

左右に3つずつベッドが並んでいる。

入り口から正面の奥に、1200×1600程の

引き違い窓が2つ並んでいる。

 

一番奥の2つのベッドだけが、

それぞれ専用の窓を持っているわけだ。

いいな。

 

昨日の午後の時点で、私の部屋は、

窓際2つが、空きベッドという状況。

どちらも昨日空いた。

 

 

 

一人は気がつかないうちに退院していた。

もう一人、私のベッドの左隣にいたじいさんの

退院の様子はこんな感じ。

 

このひと、入院中はバンザイの様に

両腕をギブスで固定されていた。

寝るときなど不自然な姿勢で辛そうだった。

しかし、退院に際しては腕を下ろしていた。

車椅子に乗れないからだろうか?

とにかく、その姿勢で

奥さんと息子と一緒に帰っていった。

 

正直『この人が退院するのか』と思った。

仕切りのカーテンの隙間から俺のブースを

覗いていたから、この婆さんは嫌いだった。

 

 

 

 

 

さらにもう一人、昼前に退院した人だが、

私の右隣のじいさんの退院は賑やかだった。

退院を前に、薬や日常の過ごし方について、

ドクターやナースから説明がある。

 

じいさん、入院中はおしっこの度にその量を

測るように言われていたらしい。

退院後も続けるのか気になったようなのだが

『それはいらない』というナース二人がかりの

説明に納得せず、果てはドクター出てきて

不承不承引き下がった。がんこらしい。

そして耳が遠いようだ。だから声がでかい。

 

気持ちよく晴れた、秋の日の午後に、

知らないおっさんの小便の行方の相談を隣で

1時間も2時間も聞かされる僕を 気の毒だと

思ってやってください。

 

一事が万事この調子で、今朝は早くから、

「いま着ている寝巻きはレンタルの物か?」

という話題だった。10時半ごろ

奥さんに押してもらって、

車椅子で退院していった。

廊下ですれ違ったら、

奥さんが丁寧に頭を下げてくれた。

爺さんも会釈した。そうして退院していった。

 

更に今朝、私の向かいのベッドが2つ空いた。

夕べにはいたはずなのに、いつ退院したんだ?

そのうちのひとつが、早速埋まっている。

 

出ていったのにも気がつかなかったから

幽霊屋敷のようだ。

 

 

 

 

 

そして、せっかく空いたベッドだが、

これも慌ただしい。

 

私の左隣のベッドは、じいさんが目付きの悪い

婆さんと退院したすぐあとに

次の患者が入った。

 

シャワーから帰ってくると自分のブースに

ストレッチャーが頭を突っ込んでいて驚いた。

患者さんがいざりながら、ベッドに移る。

この人は、いまもいる。

 

 

 

 

さらに、窓際のもうひとつのベッドが

夕べのうちにすぐに埋まった。

 

患者は二十歳台にしか見えない若い人。

患者の服は寝巻きをリースしてもいいし、

私服でも構わないんだけど、

Tシャツにスゥェットという修学旅行然とした

スタイルが新鮮ではあった。

この人は、今朝出ていった。

 

半日しかいない。

寝巻きをリースしないわけだ。 

 

 

 

 

 

そして、この空いたベッドは今日の午後に埋まった。

今度はじいさんだが、奥さんが丁寧な人で

同室の患者に挨拶していた。

『今度こちらにお世話になる○○です』

私も頭を下げられたので返したが

私がお世話できることはないな、と思う。

 

入院時の挨拶なんて、考えてもいなかった。

でも、お互い頑張りましょう。

 

 

 

 

 

しかし、こういう人や奥さんに車椅子を、

押してもらって出ていく人は、

治療の必要によって入院し、目処がついて出ていく

正規の入退院なのだろう。

 

対して、Tシャツの彼などは、

希望の部屋が空くまでの順番待ちだった

可能性が高い。

 

 

 

慌ただしいなあ。

 

 

16日の日曜日に、

私が今の病室に移ってからの4日間でも、

すべてのベッドが入れ替わった。

 

更に、この二日間で空いたベッドが延べ6床。

埋まったベッドが延べ4床。

残ったベッドもすぐに埋まるんだろうな。

 

 

 

 

 

特に出入りが多い二日間だったとは思うが、

どんなに流行っているホテルよりも優秀な

回転率と稼働率。 

 

空床状況を見ながら、

入退院をセーブしているにしても、

もとからの患者の入れ替わりの圧力が、

非常に高くないとこうはならない。

 

「外科は患者の入れ替わりが激しい」とは、

外科に入院して以来、色々な人に言われるが

確かにすごい。

 

 

 

冒頭、窓際のベッドがふたつ空いている状況を

わざわざ触れたが、内科ではそういうことが

少なかったような気がしたからだ。

 

私がいた内科病棟の3人部屋では、窓際のベッドか空くと、

看護師が『ベッド移りますか?』と聞いてくれた。

 

外科病棟でやはり窓際のベッドが空いたとき、ダメもとで

『ベッド替わってもいいですか?』と訊いてみたら、

思いっきり怪訝そうな顔をされた。

 

看護師の個性もあるだろうし、

3人部屋と6人部屋の違いもあるだろう。

そもそも、こんなに入れ替わりの激しい病棟では、

そんなめ面倒くさいこと、初めからやらないのだろう。

 

しかし、長期入院の内科と 短期の外科では『窓際の価値』が違う。

1日のほとんどの時間を過ごす、『ベッドの環境』は重要なのだ。

なにしろ窓がないと、その日の天気も気温も

わからないのだから。

 

 

 

 

それとは別に、

 

病院がほぼ特定される文章で、患者の出入りを

細かく書いてネットで公開することが、経営の枢機に触れる

として怒られたらどうしよう。

 

もし怒られたら、この回の内容は

『うつろいゆく六甲の秋』に変更します。

 

 

 

 

 

 

いまの部屋に移ってからたった4日で

「部屋のヌシ」になってしまった。

一週間も経っていない14日の手術が

昔のことのように思える。

 

 

 

 

外科に入院すると、ふけるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

残り284日

 

 

 

つぎは抜糸だ。

 

 

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