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2018年4月11日 (水)

余命1年日記 -112- 地域包括ケア病棟 (4月第2週 2018.4.11)

最近の記録

 

4月   5日       隔離解除

                       いつもの大部屋,235号室に移動

         6日       新館、地域包括ケア病棟に移動

         9日       (いまここ)   

 

 

インフルエンザの熱もひいた。

でも、退院はまだ。

そのかわり退院前に新館に行け、と言われた。

K病院の新館には療養病棟がある。

 

どんな病棟で病院を構成するべきか、という

ことは病院の経営の根幹に関わる。

その一方で制度の変遷が激しい。

したがって病院の数だけ解があるので、

放り込まれるだけの患者には全体像や自分が

いる病棟の意味がわかりにくい。

さらに、いま2020年を目処に何度目か

の大改革が行われている最中なので、正直

ちゃんと理解するのを諦めた。

従って、以下の記述は医療について、

体系的にきちんと理解していない五十男の、

ぼんやりした知識を書き留めたものであると

思ってやってください。

 

くれぐれもこの文章から実務的な知識を得よう

などと無謀なことは考えないように。

 

 

病院を構成する病棟はつぎの5つに分類できる

精神病棟、結核病棟、感染症病棟、療養病棟、

一般病棟である。

最初の三つはとりあえず今の私に関しては、

関係がない。

 

一般病棟というのは、まあみなさんが普通に

イメージするところの内科病棟である。

むかしはこれしかなかった。

ところがそうなると『元気はつらつに

退院させられる訳ではないけど、病院に

置いといても、こいつら簡単には死なねえぞ』

という爺婆の滞貨を大量に抱えることになって

保険財政が破綻しそうになった。

 

そこで作られたのが『療養病棟』というもの。

長期の療養を必要とする患者のための病棟で

部屋や談話室や廊下の広さ、幅員など

それにふさわしい広さと環境を備えたもの。

これも二種類に分けられ、医療保険の適用を

受ける医療療養病床と介護保険の適用を受ける

介護療養病床のふたつがある。

いずれも一般病棟よりも広い病棟と病室で

ゆっくり体力を回復してもらって退院して、

在宅での復帰を目指しましょうというもの。

(入院期間の目安は医療療養病床で3ヶ月、

介護療養病床で1年間)。

ただしスタッフ(医師、看護師、薬剤師)の数は

一般病棟より少なくさせてもらうよ、と。

療養病棟と一般病棟とを分けて、一般病棟に

医療資源を集中して早期の退院、自宅復帰を

促すことでベッドをを回転させてやれば

効率的な病棟運営が出来るだろう、と。

 

療養病床の診療報酬は『包括医療』という

考え方によっている。これは、原則として

処置や検査の内容に関わらず『1日当たりの

包括点数』で計算する。さらに入院費用の

基本である入院基本点数は、『療養』に

特化しており、リハビリに関しては手厚いが

治療とその前提である検査の費用は原則として

認められない。

たとえば内視鏡検査はもとよりエコーも

『検査』であるから費用は算定できない。

静脈瘤が破裂しても地域包括ケア病棟は無力で

ある。『治療』と『検査』は一般病棟で

受けろ、というわけだ。

不親切なことだ。

 

一般病床で感染症や褥瘡などの慢性の疾患に

罹っても、点数の計算の仕方が違うので、

『転棟』は大変に手間である。

杓子定規だなあと思うが、このややこしい

診療報酬の制度が、療養病棟のさらなる改革を

阻んでいる。

どういうことか、というと2020年までに

『介護療養病床』はなくなるのである。

 

国が療養病床の患者の実態を調べたら、

あれだけ何年もかかって緊急性の高い患者と

低い患者を峻別しようとしていたのに

未だごちゃ混ぜになってやがる。

急性期病床のほうが保険料が高くて病院が

儲かるからだが、この野郎、ということで

2020年に介護療養病床はなくなってしまう。

短気だ。

こんなふうに20年以上制度を作っちゃあ壊し

作っちゃあ壊ししているから、もはや患者には

病棟の制度は理解できない。

病院の設計の手伝いをしていた頃には勉強も

したけど、もうわからん。

わたしが質問しても『えーと』とか言っている

のでF先生もきちんと理解していない節がある

けど、もういいや。

 

 

 

さて、『療養病棟』について、長々と書いて

きたが、わたしが今居るところは療養病床

ではない。『地域包括ケア病棟』というもので

2014年にできた新しい制度。

在宅や介護療養を受けている人の

亜急性期のケアのサポートや

リハビリ、さらに在宅復帰支援などを行う。

入院自体の期間は短期で抑え、地域の医療機関

と連繋して、治療を完結させるのが目的である

したがって入院期間の上限は60日。

60日を超えて入院しようとすると、

一度別の病院に転院、あるいは転棟して

一般病棟などに移らないとならない。

面倒くさい。

 

設立の経緯が異なるのと、保険点数の計算が

融通が利かないので、

2020年になくなってしまう介護療養病床を

代替する実績は乏しい。

(いまの地域包括ケア病棟は一般病床からの

転換が多い)そうはいっても将来的には数的に

多数になるらしい。私は『リハビリ』と称して

1日寝てるだけだけど。

K病院の地域包括ケア病棟は、療養病棟から

病棟ごと転換したもので珍しい事例にあたる。

 

静脈瘤破裂も治り、血液検査の結果も改善。

低かった血中のアルブミンなどの蛋白質や

血小板が回復してきて、

いつもの破裂ならそろそろ退院だろう、という

時期の転棟。

『リハビリをしてきてください』という

釈然としない指示だったが、真の目的は

この病棟の機能の一つである『在宅復帰支援』

であるのだろう。

 

静脈瘤破裂は防げないが『立ち眩み』などは

入院中になんとかしたい。

あと、先生は口に出さないが、退院したあと

兄貴のところには行きたくない、ということを

相談したから、そこを慮ってくれたのかも

しれない。

先生に迷惑をかけてはいけないが。

 

と、思っていたら、11日に内視鏡をのんだら

『静脈瘤が増えている』という。

さらに、胃が内出血していて胃壁が真っ赤だと

いう。こまったね。

 

 

 

 

暇と言えば暇。さらに建物自体も、もともと

療養病棟だったから大変にゆとりがある。

南側の海と港を見下ろす

陽の当たる斜面があり、広い談話室があるが、

そこでぬくぬくと陽を浴びていると

『退院したくないなー』と思う。

K氏の仕事をしていた頃と違って、

一刻を争う仕事はない。

むしろ、『退院しました』と挨拶回りをして

仕事を戴きにいかないといけない。

 

めんどくさい。

 

 

 

入院して暇になるのも考えものだ。

 

でも考えちゃうんだよな。

 

新しく増えた静脈瘤と胃壁の内出血って

どうなるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残り- 258

  

  

 

 

 

退院するのが億劫だ。

 

 

 

 

 

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コメント

縁遠い人間からすれは、病院は建て増して行ってるのかと思ってました
以前、総合病院での手術の際、昇ったり降りたり曲がったりしながら手術室に向かったのは、病棟分けしてたのかと勝手に納得しました
迷路みたいな設計、本職は大変かもしれませんが、素人にはワクワクしますね

投稿: ずぶ | 2018年4月20日 (金) 22時06分

ずぶさん、ありがとうございます。
建て増し建て増しの病院を歩くのはわくわくします。
特にK病院は歴史が長いので見応えがあります。ただ
いまK病院では、歴史ある本館を建て替え、と同時に
大規模な増築工事をしています。
2020年に出来上がるらしいんですけど、見られるかな。

投稿: natsu | 2018年5月14日 (月) 14時42分

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